棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

その場に立つ

2008-02-28 11:43:49 | 創作活動
「良寛を歩く 一休を歩く」 水上勉著

紀行文学の名著だと思う。
著書の内容は良寛・一休の暮らした現地を歩き、
歴史的資料を軸に展開する。

著者の創作姿勢は、歴史資料の研究はとうぜんであるが、
それだけでは解明できないナニカを感知しようと、現場に立つ。

時はえたとしても、現地をあるくことにより、
芸術家としてのひらめきと感性により感じ取る。
その場に立ってこそ、資料だけでは腑に落ちなかった、ナニカがわかる。
そのようなことを、いっておられる。

突然ですが、私はあまり風景画を描かない画家ですが、
目先の収入源として、写真集などから、それらしく描いてしまう。

しかし、決定的に違うのは、
その場で五感に感じたモノが現れてこないことです。
あーーくだらない仕事をしてしまったと、つぶしたくなる。

紀行文学の名作いわれるこの著書は、
雪降る越後が・底冷えのする京都がそのままある。
白し息を吐いている、作者がいます。

不動明王--墨彩画 90X130cm


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