棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

入信のきっかけ-49愛欲曼荼羅

2008-12-23 08:52:37 | 大人の童話
教を語りだしたら限が無く、それこそ一生の問題で、あわてて結論を得ることはない。そこでだ、君らになにかの足しになればと思い、ワシがこの教団に入信したきっかけを話そう。
ワシは君たちのように、真剣に真理を求めて宗教者に接したわけではなかった。
あらゆる宗教団体が信徒獲得手段としておこなっている「病気治癒への願望」がきっかけだった。
君らより少し歳を得ていたころ、不治といわれた大病を病んだ。
病み付かれると、それまで見向きもしなかった「何かへの信心」によって治るならそれこそイワシの頭だってお願いをする気分に陥ってしまうものだ。
とても宗教的真理の追究などという、高尚な次元ではなかった。

そんなこころの隙間を見透かしたように、様々な勧誘があった。
しかし、みんな眉唾物に感じ、しまいにゃー腹が立ってきた。勧誘に来た彼らにというより、弱き者に見られる自分自身にだった
つまりだ、ワシは多少なりとも 精神的に強い人間だと自負していただけに、漬け込まれてくることに耐えられなくなってしまったのだ。
それこそ堪忍袋の緒が切れてしまい、暴力的なことまでしでかしてしまったよ。
そんな折、今ワシが心から尊敬している「クチサキ・ウーマイ師」にお会いした。
もちろん師のお話など少しも理解できず、信じることも出来なかったが「貴方が必要でこの世に存在している。堪忍しなさい」との言葉が心につきささってしまった。その時ハッ!!と天啓に導かれた などということでなく、死にかけ寸前の自分が「この世に必要で存在している」という意味と言うか、己の価値が解らなかった。

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