棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

絵画の難しさ-3

2010-09-01 08:06:36 | 山郷の暮し
昨夕あたりから涼しい風が流れ、みだれた雲の様に見入ってしまった。
ススキの穂がでそろい、こおろぎの歌声が響きます。

今回私の出品作は「向日葵シリーズ」でした。
30年前のものと近作を、美術館の大壁面で他者の作品と比べて観たかったのです。
同じテーマーの製作を年代によってどう違ってきているか、自己批評または自己確認をするためです。
私以外の力在る作品の中で、展示をしょうと思った81年(30歳代)のエネルギー溢れた力ある作品が、妙に小さく観えてしまいました。
其の一瞬に『この絵の展示は止めよう」と、他者の意見を無視しこの作品をはずしました。
絵画は一瞬で決まってしまうコワサか゜つきまとっていると、改めて感じました。
展示会は自分の作品を、客観的に鑑賞・批評できる場でもあるのです。

どんなに作意をこらしても、観覧者からは一目で通り過ぎられると「モット!読んでくれヨ!」と叫びたくなることは、
展示会を経験されている方はご存知でしょう。
完成の喜びと、落胆がいつもつきまとう世界です。
写真ははずした作品 「炎暑」1981年 110X130cm

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本