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黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

「断・捨・離」 実行!

2018-07-09 | 日記・エッセイ・コラム

 台風一過!

 今日は猛烈な暑さ…完全に梅雨明け

 大雨の後の片付け開始、と思ったが余りの暑さに「引いた…」

 1日延ばしに。

 その変わり、部屋の中の掃除。

いえ、「断捨離」です。

 結構、懲りずに片づけているのですが…小さな二人だけの家なのに

 「踏ん切りの悪さ」だと思います。

 いえ、私は、妻よりは決断は早い方ですよ。

 「いる」「いらない」は即決派です。

 あちらさんは、なんだかんだ理由を付けて…これはまだ。

 これは思い出。これはまだ使う…だとさ。

 

 今日は写真を中心に「片付け」です。

 年代毎に、数枚だけ残す、似たようなものはボツ

 次に私の趣味の「絵」

 油絵、水彩、水墨、スケッチ…いろいろ。

 気に入らないものは~次々に ポイ捨て。

 道具(筆、墨、紙)も、しばらく使わないもの、傷んだもの、

 「顔彩」や、水彩絵の具で固くなったもの

 ぜ~ぶ思い切って 捨てました…

 

 片付けの途中、どうしても、当時のことが頭によぎる~

 そこで作業が止まる。

  画集を開いていると…ほ~う、こんな絵 描いていたんだぁ。

 今でも はっきりと思い出せますね。 

 高校の卒業アルバムを開いていると… 高3の文化祭の1ページ

 写真には出展した作品が~

  下の段  魚の額の1枚 「これ 鱧の絵」

  

   油絵なんですが、作品はどこかへ… 

  ありました デッサンしたものが~1958年…

   あれから このスケッチブック 60年も 僕の傍に 凄いね~

  

   もう1枚は  もう1年前の文化祭作品 サンマ

  

  スケッチブック捲ってみると、こんなデッサンが次々に

   牛の頭部

  先生のはからいで モデルさんをスケッチ…これかなり内緒です。

   場所、全然 覚えていません…

  

   素早く、何も考えず、ひたすらに ペンを動かす~

    顔、漫画チックに…大事なのは、身体の線を 読み取る これ、もう訓練です。

  

 

  次に、キャンプや 近郊スケッチ、修学旅行でのスケッチを。

   近郊 豊国セメント工場群 (今はない。)

   

   平尾台を見る

  

  1960年8月 山陰 青海島へ

   海の青は 素晴らしかった…ごつごつした岩 これはいい題材に。

     

  

 

  1958.10.1から箱根・東京、日光の修学旅行~汽車や、バスの車窓から 随分のスケッチを残した。

  その中から どこへ行っても 時間がなく、クレパスも忙しく 様になっていませんが

  東照宮陽明門 やっぱり凄かったなぁ 

 

  思い返せば、1冊のスケッチブック、1枚の写真 

  学生時代~社会人 そして 転勤と共に、今日まで。

  文句ひとつ言わずに、60年以上も…

  何かの折に~ これも やっぱり いいもんだね。

  「断・捨・離」

   断つ、捨てる、離れる …思い切るところは思い切って。

  楽しむべきところは、少し 遺しておく。

  空っぽになるのは~もう少し後で良いのかな。

 

   整理をしたのに…なんだか 無性に描きたくなってきたぞ~

 

  

 

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名画に酔う~美術館巡り 最終回

2018-07-06 | 日記・エッセイ・コラム

 さぁ、次の展示作品に足を進めましょう。

第5章 印象派の人物ードガとルノワール

 もう誰でもが知っている巨匠2人でドガ4点、ルノワール3点

 そして今回の大目玉ルノワールの(可愛いイレーヌ)にご対面です。

 ◆エドガー・ドガ   「リュドヴィック・ルビック伯爵とその娘たち」

   手前の子どもの背景の「緑」が効いていますね。

   *盗難され戻って来た1枚

 

 

 ◆同じく ドガ   「控室の踊り子」

   ドガと言えば、「踊り子」の絵  徹底して踊り子をキャンバスに残していますね。

   踊り子だけでなく、彼は、庶民のなんでもない生活に焦点を当て、ひたすら描いています。

  

 

 ◆ピエール=オーギュスト・ルノワール

  イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)

   今回のありとあらゆる宣伝物に登場し、すでに見飽きちゃうほどの1枚です。

  さらに、今回は会場展示中の作品のシャッター・チャンスの許可までも

  だから会場作品前は大勢の人だかりで…鑑賞どころか、前の人の頭越し…

  しばらく流れを見てからなんて思ってても…なかなかでした。

  一旦、この作品から離れて、他の作品を見て、再度 目の前に と。

    それでも、うまく撮れませんでした…

     この写真は、会場外、ミュージアムショップ前に複製画として

      写真が撮れるコーナーがあったので そこで1枚のもの。

   

  ◆同じく ルノワール  「夏の帽子」

     姉妹なんでしょうか…姉が妹に 帽子に摘みたての花を飾って~

     妹の表情が いいですね

   

 ◆同じく ルノワール  「泉」

    ルノワールの「裸婦」といえば、この豊満なタイプがお好き?

    柔らかい肌 長く伸びた金髪 初々しい少女

    でも、 少しも恥じらいがなく  輝くような体を惜しげもなく~

    目の前の 私たちも エロチックさは全く感じません。 いい絵です

   

 

  第6章 ポール・セザンヌ

  ◆セザンヌ 「帽子を持つセザンヌ夫人の肖像」

   

  ◆セザンヌ  「赤いチョッキの少年」

     本邦初公開作品    この作品も盗難されて戻って来た1枚 

   

  ◆セザンヌ  「パレットを持つ自画像」

   

  ◆セザンヌ  「庭師ヴァリエ (老庭師)

     この作品はセザンヌ 最晩年の作

    彼は、「近代絵画の父」と呼ばれ~ 印象派からキュビズムまで絵画史上大きな

     功績を残しました。

     この筆のタッチ 彼ならでは と 思います。

 

 

 第7章 フィセント・ファン・ゴッホ

   もう説明はいらない ゴッホの登場です。

  ◆「古い塔」

 

  ◆「自画像」

      

          *複製画より

   ◆「日没に種まく人」

    

          *複製画より

  ◆「花咲くマロニエの枝」

     この作品も盗難されて戻って来た1枚

    

  

  第8章 20世紀初頭のフランス絵画

   

  ◆「肘掛け椅子の上のひまわり」

    この作品は、フランス・アルルでゴッホと2ケ月間だけ共同生活したゴーギャンが、

    ゴッホをしのび南太平洋のタヒチで描いた作品。

    ゴッホが好んだヒマワリを描くために、わざわざ欧州から種を取り寄せたと…

      二人の巨匠の 深い絆の物語 だよね。

   

  ◆ 「贈り物」

     生まれたばかりの赤ちゃんへの贈り物 それは「摘みたての花」かも…

     贈る人の表情、もらう母親の表情…幸せいっぱいです 

     タヒチの陽の光が画面いっぱいに

   

 

  第9章 モダン・アート

   ◆ジョルジュ・ブラック  「ヴァイオリン」

     じっと眺めていると 落ち着きますよ。

     そしてヴァイオリンの高い音色が聴こえてきそう ♬ ♪♪ ~

     幾何学的模様の中、 真ん中の白の空間は

           弦を弾いている人の姿も浮かんできませんか?

   

  ◆パブロ・ピカソ  「花のとレモンのある静物」

    キュビズムの巨匠 ピカソ  

    この1枚なら 普通に理解できますよね。

    すっきりとした線、色彩も鮮やかに 印象的な1枚です

  

 

 第10章 新たなる絵画の地平

  ◆クロード・モネ  「睡蓮の池、緑の反映」

  フランス・ジヴェルニーのモネの家の庭の睡蓮を描いた晩年の大作です。

  いままで どれくらいのモネの「睡蓮」を見たことか…

   日本の美術館のモネの作品収蔵は、かなりの枚数になります。

  また、日本の企画展で「モネ」をやれば…確実に観客は動員できるほど

  ポピュラーな画家ですね。

   今回 この作品も撮影OK 

   なんと この大作 高さ2m × 幅4.25m  凄いでしょ

   大きすぎて、ファインダーから はみ出しそう~

  

 

   日本で このコレクションの全貌を鑑賞できる 最後の機会 たっぷりと味わいました。

   いい企画展でした。

    最後にまた この「可愛いイレーヌ」に登場して貰い

     この「絵画に酔って~美術館巡り」  さよならです。

   

 

    長い連続物にお付き合い いただき ありがとうございました。

    「名画の旅」1枚でも 心の片隅に残ればとの想いで。

    

   

 

   

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名画に酔う~美術館巡り その8

2018-07-05 | 日記・エッセイ・コラム

【 至上の印象派展 ビュールレ・コレクション 】

  

 この凄い コレクションが九州にやってくる。

 これ見なかったら…美術館巡り最後の目玉です。

 大宰府へ参道は いつもながら外国語が飛び交い、お土産屋が

 賑わっているのも見慣れた光景に…。

 さて、この「ビュールレ・コレクション」は、スイスの実業家

 エキール・ゲオルク・ビュールレが築き上げた、印象派絵画を

 中心とした約600点のコレクション。

 それを彼は邸宅の別棟でひたすら眺めていたという。

 彼の死後、別棟は美術館として改装され2015年まで一般公開

 されていた。20年にチューリッヒ美術館に移管されるため

 日本でコレクションの全貌が見られる最後の機会となったのです。

 

  そりゃぁ~、これを見ないわけにはいかないでしょう。

  日本人のおおかたは…印象派の絵が好きなんですよ。

 

  作品が多く 是非残したいので、このビュールレコレクションは

  2回に分けて  アップしていきます。

 

  まず、絵を紹介する前に、この作品の凄さをちょっとお知らせ

 しておきます。

 絵画史上最も有名な少女像とも言われる ルノアールの

 「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)」

 セザンヌの「赤いチョッキの少年」、モネの「睡蓮の池、緑の反映」

 など、世界最高峰の印象派コレクションなんです。

  他に、ゴッホ、ゴーギャン、マネ、ドガと 豪華版です。

 

 さらに興味深い話題として…こんな話もあるんです。

 【 2008年2月10日、武装集団によって美術館から4点の絵画が

 盗まれ、世界的なニュースになりました。被害総額は約175億円

 (当時の換算額)。これら4点すべては、2012年までに無事回収され

 ました。 そして 本展には その4点揃って展示されているのです】

 盗まれた作品

 ◆フィンセント・ファン・ゴッホ (花咲く<マロニエの枝>

 ◆ポール・セザンヌ <赤いチョッキの少年>

 ◆エドガー・ドガ <リュドヴィック・ルビック伯爵とその娘たち>

 ◆クロード・モネ <ヴェトウイユ近郊のヒナゲシ畑>

   この作品名 覚えていて下さい。 後で絵をアップします。

 今回の会場展示は 第1章から第10章まで、区分されていますので

 第1章 肖像画から 順次 作品の紹介をしていきます。

 

 第1章 肖像画 (7点)から 次の作品を

 ◆ ジャン・オーギュスト=ドミニク・アングル 「アングル夫人の肖像」

  

 ◆ピエール・オーギュスト・ルノアール  「アルフレッド・シスレーの肖像」

  

 ◆エドガー・ドガ  「ピアノの前のカミュ夫人」

  

 

 第2章 ヨーロッパの都市 (作品6点)から 次の作品を

 ◆アントーニオ・カナール(カナレット) 

  「サンタマリア・デッラ・サルーナ聖堂、ヴェネチア」

   凄い細密画ですよね。 印象がとは違ってはっきりと遠近法まで

   まるで観光写真のよう… 暖かい陽の光、澄んで広がる雲

    静かな水面

  

 

 ◆クロード・モネ 「陽を浴びるウオータールー橋、ロンドン」

   霧のロンドン って言いますが…

   モネの筆になると柔らかい色調 固い「橋」も幻想的になるんだなぁ

  

 第3章 19世紀のフランス絵画

  ◆カミーユ・コロー  「読書する少女」

          

  ◆ギュスターヴ・クールベ  「狩人の肖像」

          

 

  ◆ウジェーヌ・ドラクロア  「モロッコのスルタン」

    この絵は、ドラクロアが記録画家としてフランスの使節団とモロッコに

    随行した際の1枚。

    多くの従者に囲まれたスルタンの威厳ある姿。

     この土地 モロッコの輝くような光と色彩  しばらく見惚れる1枚でした。

   

 

  ◆エドゥアール・マネ  「オリエンタル風の衣装をまとった若い女」

     裸婦の絵だけど ドッキともしない…何かけだるく感じません?

   右手の持っているの なに? それも だらりと…

    若いのにね …右下の壺みたいなのこれ当時の水タバコ もしや 彼女も

   

 

 第4章 印象派の風景 マネ、モネ、ピサロ、シスレー

  ◆ カミーユ・ピサロ  「ルーヴェシエンヌの雪道」

    いい絵ですね。冬の田舎 夕べの雪が積もった朝

    人々が活動を始めるころ、陽の光に反射した影 物静かな1枚 

  

 

  ◆アルフレッド・シスレー 「ハンプトン・コートのレガッタ」

    ひとつ ひとつははっきりしない。 目を絵から遠ざけて 眺めていると

    人の動き、波 そして 雲の流れ も いきいきと ダイナミックに感じる

     やはり、画家の筆の力だね。

  

  ◆エドゥアール・マネ    「ベルヴュイユの庭の隅」

      これマネの絵  モネ?  よく似てるね~

    でも、モネの真似じゃないよ、 しっかりと対象を掴んでる 筆も確か。

     

 ◆クロード・モネ  「ヴェトゥイユ近郊のヒナゲシ畑」

       これが モネの筆使い…

      

  ◆クロード・モネ  「ジヴェルニーのモネの庭」

    マネの庭 モネの庭 どちらが好き?  う~ん、それ好みです。

  

  

   第5章からは   明日アップします。

      

 

  今回、ここ九州国立博物館で開催中のビュールレ・コレクションに行く際に、天神西鉄駅で

  お知らせの看板に目が付き…こんな切符を買いました。

  観覧券と往復乗車券セット、記念はがき付を。 

 「国立博物館」「西鉄」も 熱を入れているねぇ~最終日までに どのくらいの入場者に

 なるのかなぁ~ きっと、過去の記録の上位になるかも

   

 

 

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名画に酔う~美術館巡り その7

2018-07-03 | 日記・エッセイ・コラム

灘駅前コンコースは強い雨のためしぶきをあげている。

 こりゃ大変、ここから歩いては…この雨では?

 しばらく様子を見てたら、おお神様…

 今までタクシー乗り場には1台も止まっていなかったのに。

 天の助け、ほんとラッキーです。

 すぐに乗り込み、運転手さんに

 「近くて申し訳ない、美術館までお願いします」お言葉を。

 いやぁ~、この雨ですもんね いいですよと

 親切な挨拶を…ほんの数分の乗車でしたが

 美術館で「プラド美術館展」開催を九州から来たんですとの話に

 「ええ、凄いですね~、と

  いえ、私も 以前に1枚の絵を見て体が震え、こんな感動が

  あるんだと…そんな話を運転手さんから 聴き

  嬉しくて、ちょっといい気分での車内でした。

  その日の館内は、強い雨の中にもかかわらず大勢の人で

  賑わっていました。

   えっ、こんなにも並んでいるの?  随分子供たちが多いけど。

  プラド美術館展ではなく~「ジブリ大博覧会~ナウシカからマーニーまで~」

  納得、もう館内は延々と続く行列、入場券売場から大混雑です。

  一方、プラドの入口さえ、この行列に阻まれ、流れていかない。

  やっと切符も  

  会場は 意外と少なく 静か…これは幸いです。

  階段を上がり  

 なかなか素敵な 会場の設定で 期待に胸がはずみます。

このパンフレットの誘客効果も大きかったのでは…

 

さぁ、感動の始まりです。

 絵画の展示が7章にわたっており、「芸術理論」編 書籍類が1つ。

1.芸術 2.知識 3.神話 4.宮廷 5.風景 6.静物 7.宗教

 順番に 作品数が多いので解説や感想は手短にまとめます。

  とにかく、画面上での名画のご対面を楽しみましょう。

 この方が 

「デイエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス」 自画像

 スペイン国王フェリペ4世の宮廷画家として絶大な信頼を得、

 美術史上に残る巨匠の一人。

 

今回阿は、彼の作品7点をはじめプラド美術館から選び抜かれた名迫力ある

名作の数々を堪能します。

  先ず最初の1枚は デイエゴ・ベラスケスが描いた

   「ファン・マルティネスモンタニエースの肖像」

 2.知識

  デイエゴ・ベラスケス

   「メニッポス」

3.神話

デイエゴ・ベラスケス 「マルス」

戦いの神 マルスを ベラスケスは 勇敢な勝利の兵士としてではなく

疲れてベッドの端にに腰かけた中年男子として描いている。

 たった頬づえをのポーズで 雰囲気出るよね~

 

当時のスペインではカトリック教会の影響力が多かったので「裸体画」は

不道徳とされていた…でも この1枚をはじめ 彼は多くの

 「ヴィーナス」の絵を描いています。

 ティツィアーノ・ヴェチエツリオ  「音楽にくつろぐヴィーナス」

 

 ベーデル・パウル・ルーベンス・ヤーコフ・ヨルダーンズ

  「アンドロメダを救うペルセウス」

会場では、この白い裸体が 作品は小ぶりですが ひときわ印象に… 

 ビセンテ・カルドウーチョに帰属 「巨大な男性頭部」

 

 これも たまげたぞ… キャンバスいっぱいに顔だけ

  何を意味するのか… 「自分で考えろ かな?」

  この絵 サイズ 246×205㎝  もう、噛みつかれそう…

4.宮廷

 この方が 歴史上有名な「フェリペ4世」 ベラスケスのパトロン

 ベラスケスは フェリペ4世を数多く肖像画として残しています。

  「狩猟服姿のフェリペ4世」

  「顎」が特徴?

   ディエゴ・ベラスケス  「バリエーカスの少年」 

 

 

  アントニオ・デ・ペレーダ  「ジェノヴァ救援」

 

 今回の展示作品中 最大の作品  サイズ290×370㎝

 口あんぐり…

5.風景

 今回の宣伝用ポスター、チラシ、入場券…多くのものに使用されていた。

 デイエゴ・ベラスケス 「王太子バルタサールカルロス騎馬像」

     サイズ 211.5×177㎝

   背景の山や雲は さらっとした筆遣いですが…

  衣装、馬の鬣、ひるがえるストール 実に精密に びっくり たまげた!

 

 

  凄い 絵もあるもんだなぁ~ 横362.8㎝ 

   デニス・ファン・アルスロート

  作品名も長~い「ブリュッセルのオメガングもしくは鸚鵡祝祭・職業組合の行列」

  画面 何百人の人の行列? それも、一人一人 姿かたち表情、みな違うの。

  眺めていたら…おかしくなりそうに

 6.静物

パウル・デ・フォス  「犬と肉の寓話」

水面に映った肉を見て さらに肉をと思った途端 口から 肉が落ちていく

 

 ファン・デ・エスピノーサ  「ブドウのある八角形の静物」

 

 7.宗教

  ベラスケス 「東方三博士の礼拝」

 

 

 ジュゼベ・デ・リベーラ  「聖ペトロの解放」

 

 ペーテル・パウル・ルーベンス 「聖アンナのいる聖家族」

   いい感じの絵ですね…柔らかいタッチ 

    微笑ましい家族の表情がリアルに…

 

 

パルトロメ・エステバン・ムリーリョ 「小鳥のいる聖家族」

 

 もう 頭の中 ぎっしりに詰まって混乱状態。

 余りにも重厚 疲れたよ~

 まぁ、各作品の大きいこと 大きいこと。

 それだけで 圧倒されてしまいました。

 やっぱり 来てよかった~

  「感動・感激・興奮」

 

 美術館を出たら 雨も止んでいた。

 駅までの道 一直線 少し 上り 興奮で足早…

 

 さぁ、今夜は 姫路の宿だ。

 明日も早い 新幹線で一気に博多まで 延ばし。

 いよいよ最後の目的

 九州国立博物館開催中

 「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」

  その8   これで最後です お付き合いをよろしく。

 

 

 

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名画に酔う~美術館巡り その6

2018-07-01 | 日記・エッセイ・コラム

京都駅から快速で「長岡京」乗り換えて「山崎」

 駅前から美術館まで…

 「アサヒビール大山崎山荘美術館」

案内では徒歩10分程度とある。

 駅前から送迎バスもあったが、このくらいならと歩くことに。

いや、いや 参った。

 道は平坦なところからと思ったら、まぁ、急な坂道が続く。

それが、かなりの急こう配です。

これなら高齢者や、足の弱い人にはちょっと~大変。

 できれば、案内に「急な坂道アリ」バスの利用を…と

表示してくれた方が やさしい と思うのだが。

 

開館は9:30 

山荘と銘打つだけはあって、周囲はまさに樹々に囲まれたグリーン地帯

 美術館&山荘 鑑賞 みどころたっぷり。

 歩いてきた人、バスの客…バス停で開館時間待ち。

 9:30開館 いや、美術館までの入口のゲートが開き、トンネルを潜って

登り坂を数分歩く…朝の空気はおいしい~風もひんやり~

 緑が眩しくもある…

 庭の砂利道を上り、美術館前の建物が見えてきた。

 

 これは 美術館と言うには…やっぱり山荘の雰囲気 ばっちりです。

この山荘は、関西の実業家・加賀正太郎が対象から昭和初期にかけ建設した

英国風の山荘。 この山荘本館に展示され、美術館の中核を成す。

また アサヒビール初代社長・山本為五郎のコレクションとともに展示され

新館は、建築家・安藤忠雄氏により、併せて公開されている。

 庭園、約5,500坪の中にたたずむ山荘なのです。

 美術品の内容も凄いが、この建物を眺める…いや、十分に鑑賞するだけの

 魅力ある山荘です。

 入館券のデザインにも 山荘が

        

 では、まず 美術品の前に建物の中を見てみましょう。

 (*写真は、山荘発行のパンフレットより転写したものです)

 「玄関ホール」

 左側の奥には 「造りつけのソファ」と「暖炉」

 そして太い梁、造作は 英国風と和風。

 この材木 贅を尽くしています。(林業も手掛けていたそうな、加賀氏は)

 

 

 

 「応接間」

  壁面は 龍山石で仕上げ、床や窓下の大理石 調和も美しい。

 「食堂」

 窓辺のソファ~この太い柱 風格絶大  これこそ贅を尽くす…

 2階 階段ホール

 高い吹き抜けを見上げると、特徴的な天井が目に飛び込んできます。

 階段の上の空間でパーテー好きな 加賀氏が 楽団を呼び、

 客人と共に楽しいんだと… 

 音楽の音色や ダンスを踊っているシーン 華やかな舞台が

 浮かんできそうな~  やることが、優雅ですね~

 「階段の踊り場」

 ステンドグラスとランプの模様

  このランプシェードは、加賀夫婦の結婚を祝し、アサヒビール初代社長

 山本為三郎が贈ったものだそうです。

 

 洋館のなかの ほんのりと優しい 照明の光

    全体を通じて 高い 美意識が 感じられる 

      じっと居ても そこかしこに温もりも感じ

             時間の経過を忘れます。

 

 さて、館内では 企画展として「ウイリアム・モリス デザインの軌跡」

      

 展が開催中。 初めて耳にするのですが、解説によれば

 「イギリスで最も傑出した詩人。デザイナー、芸術家・思想家のひとりだと」

  モリスのデザインは多くの人に愛され、その創作の心は現代においても

  色あせることなく息づいていると…」

    モダンファンタジーの父と目される 

 壁紙、テキスタイル、椅子、出版物等 モリスの作品を紹介していました。

 

 この繊細な美への追及…ある種、感嘆です。

 

 

 

 

 本のデザインにかなり執念を投入し…「最高の本」づくりに

 

 

  常設展示では クロード・モネの「睡蓮」が1部屋 いっぱいに。

 

  この部屋に行くには 安藤忠雄設計の コンクリート壁の通路から新館の「地中館」へ。

   

   モネの「睡蓮」3部作が…部屋いっぱいに~

 しばし 瞑想しながら、モネの筆遣いを たっぷりと 味わいましょう。

 

   「日本風太鼓橋」 モネ

 

 

 

 陶芸部門では 大好きな作家たちの作品の競演です。

 ここも 印刷物からの引用です。

     

     河井寛次郎              濱田庄司  

「青磁釉辰砂差瓶」「海鼠釉片口」    鉄絵葡萄文注瓶」「塩鉄釉草花文角瓶」 

     

 マイケル・カーデュー  宮本憲吉     バーナード・リーチ

 「ガレナ釉櫛猫大鉢」「白磁染付蝋抜ホップ」「スリップウエアペリカン」

 

  版画 棟方志功 「華厳渚」

 

 

  絵画でも

   アメデオ・モディリアーニ 「少女の肖像(ジャンヌ・ユゲット」

          

        ジュルジュ・ルオー「聖顔」

       

 

  美術館のカフェもあり ここのテラスからの眺め~ 

      最高のロケーションです。

 写真の左に銅像が…

  庭園内に 彫刻作品がいくつも置いてあります。 泉水も素敵

   

  アジサイの花も庭園内にはあちこちに。

  珍しい花 こんなに沢山 咲いているのは 「半夏生」です。

 

 

 ちょうどこの頃、小雨が降りだし…ゆっくり、たっぷり園内を歩くことが

 できなくなって…

  送迎バスの時間に間に合うようにバス停に 山崎の駅に着く頃は

 激しい 雨に… う~ん、予定 狂ってくるなぁ~…

 

 山崎から JR京都線で ひとまず「芦屋」まで。

 

 余談ですが~

 ちょうど30年前、博多から3度目の東京本社赴任の折、

 東急田園都市線「鷺沼」に住んでいて、駅近くの

 パン屋さん「ビゴの店」に土曜日の朝には焼きたのパンを買いに行くのを

 楽しみにしていたのです。

  ビゴのパンの 特に「バゲット」がお気に入りで

 それ以来、「バゲット」フアンなんです。

 しかし、九州に帰ってからは、福岡県には「ビゴのパン」はなく~

  という、「思い出」をここ芦屋の「ビゴの店」本店へと足を向けるのも

 今回の楽しみの一つ。

   パン これぞ 芸術品なんですから…

  彼、 2017年に現代の名工として外国人で初めて受賞した

   フィリップ・ビゴさん

 

 

 芦屋の本店

 

 さあ、久しぶりのバゲットの香りを~

  どうです この綺麗な姿、見るからに美味しそう…

 

  菓子パン類にはあまり興味はありません。あと「バタール」

  「パリジャン」「クロワッサン」

  「ルヴァン」 これだけ揃えば… もう~文句ありません。

  

お節介を一つ 参考までに

 【 美味しいパンとは まず 外皮につやがあり、黄金色のものを選ぶ。

   そして切り口から盛り上がり(これ買わないとできませんが)

   適度なボリューム感があるかどうか。持ってみて、見た目よりも

   軽いものを。(これは仲間で良く焼けており水分がしっかり飛んでいる

   証なのです。 バゲットなどのフランスパンは反っていないか、も

    見て買うこと。 家では、カットして切り口の断面、大小の不規則な

   気泡がありますか? 色はクリーム色っぽい白で、艶がありますか?

    これらのポイントをクリアしたフランスパンは 美味しい!

    小麦の香り、かすかな甘い香りも確かめて…

   皮は齧って、パリッつと。 唇の端が傷つきそうになるくらいのパリパリ

   中身はもっちり、しっとりしている

    特にパンは、その日食べるだけ買う  それが一番! 】

   **** パン屋さんの 美味しい食べ方 教わりました ****

  残念ながら、私、今回 旅の途中 翌日になるのですが

   いっぱい買って帰りました。

 

   さて、パンの後は… いよいよ関西の美術館巡りの最後

  今回の最大の目的 「プラド美術館展」の会場

  

   灘の 「兵庫県立美術館」へ向かいます…

    その7 に続きます。

 

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名画に酔う~美術館巡り その5

2018-06-30 | 日記・エッセイ・コラム

 これから行く美術館は昭和の実業家細見家が蒐集した

コレクションを展示している私立美術館です。

 

  この美術館の周囲 「京都近代美術館」「京都市美術館」

  「京都市動物園」と、大勢の人が お出かけしていました。

 今回は企画展を。

  早速ですが、入館券もユニークです。

    

  ブログアップ中に気が付きました。

  その日は 「金曜日」でした(6月22日(金))

  この 下の英文字  FRI. に。

 館内は 吹き抜けで

  Cafe やこじゃれたレストランも

    

  江戸時代の「判じ絵」という 珍しい企画展なんです。

 

   つまり 「なぞ解き」です。

 「絵」に置き換えられた言葉を当てる遊びです。

 題材はいろいろ。人名、地名、名所、動植物、道具類など…

 問題として描かれた絵は、「音」が通じるだけのまったく無関係なものが

 組み合わされているものが中心。

  まぁ ちょっとご覧ください。

 

            顔の「ほう」    蝶々    答えが

  この役者絵

   上の部分の絵を見て

    「金千両大当たり役者はんじ物」

    人名のはんじ物

 

  道具の判じもの 

 

   虫を集めたもの

 

 

 

 あなたも やってみる  答えは 爬虫類(昔の分類)

  

  

  いかがですか このくらいなら簡単ですがね…

 1.カマキリ(釜を切る)   2. ヤモリ(矢の子守り)

 3.スズメ (鈴に目)    4. 蛙 (川に 洲に濁点)

 

 まぁ、こうして たくさんの作品を読み解く~ なかなか大変

 

 ちょうど昼時なので、この館の中の

 「Trattoria en」でパスタをいただきました。

 お洒落な店ですよ。

 美術館の中ですが コンクリート吹き抜けの斬新なデザインの

  階段を下りて…

 

 

 

 美味しかったで~す!

 

 さぁ次の美術館へ 

 都会はどこも目的地に行くには、

 「ルートの確認」「乗り換え」「階段」に苦労ですね。

 特に、上下階段利用は歳を取ると…

  「やれ、やれ~ どっこいしょ」

 いえ、好きなことをやるなら、頑張らなくちゃ~

 地下鉄今出川で降り、同志社大学を見ながら…

 「相国寺承天閣美術館」へ。

 この寺は古く明徳3年(1392年)夢想疎石を開山とし、室町幕府

 三代将軍足利義満によって創建された臨済宗相国寺派の大本山です。

         

        館内 義満の肖像画 展示されていました。

 600年余の歴史により、中近世の墨蹟、絵画・茶道具を中心とした

 多数の文化財が伝わっています。

   

  

    看板の この絵     丸山応挙   「薔薇文鳥図」 

   

 

  今回の展示には、鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)の国宝、重文の

  展示も多くありました。

  

   伊藤若冲 「牡丹百合図」双福 慈照寺蔵

 

       牡丹猫図  土佐光起  相国寺蔵

 

   これは以前から見たかった…丸山応挙

     「牡丹孔雀図」重要文化財 相国寺蔵

 

 

  名画 
 金閣寺大書院の襖絵であった伊藤若冲の「葡萄小禽図」一部 重文 

 

  この絵の展示は (パンフレットより 写真)

   

 

   同じく 伊藤若冲 「月夜芭蕉図床貼付」一部 重文 

 

   展示は

   

 

 茶室 夢中庵

 

  床の間の掛け軸は 夢想疎石墨蹟「別無工夫」

   

 「別に工夫なし。放下すればすなわち是なり」とは、何も心に

構えたり、計らったりすることはない」

 構や計らいを捨ててしまって、コトにあたればいい…という

ほどの意味。

 あれこれ考えず、心を空っぽにして、一生懸命やるべきコトを

 やればそれでいい…

 「随所に主となれば、立処みな真なり」という言葉がある。

 どんな環境にあっても、自分と言うものをただ一生懸命に投入し

 行動すれば、真理から離れることはない…と言う意味。

 それが、たとえ意に沿わない場所であったとしても、腐ったり

 そこから逃れる算段などせず、その場、その場で一生懸命やる

 ことこそ大切…

  禅には いい言葉がありますね。

 

 何だか、自分の日々 「いま、ここ」を生きているだろうか?

 

そうそう ここには もっと凄い銘品がある…

今回の展示には なかったが。 収蔵品の中に

 宋時代の 茶器 吉州窯 天目茶碗があります。

    

 この「夢中庵」で この国宝の「天目茶碗」で

 お茶など点ててもらえるならば… ありえない!

  *普通の茶会はできるそうですが。

 

 ああ 今日も歩いた 歩いた…

 今日の京のお宿は 四条河原町 繁華街のすぐそばで。

 

 さぁ、明日は、 山崎の「アサヒビール 大山崎山荘美術館」から

 ~神戸へ 「兵庫県立美術館」開催中の

 「プラド美術館展」なのだ。  

      続きは その6でお会いしましょう。

   

 

 

 

 

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名画に酔う~美術館巡り その3

2018-06-28 | 日記・エッセイ・コラム

 宴会明けの朝は早い。

琵琶湖の水面が見える部屋には既に朝の太陽光線がまぶしく

射しこんでくる。

 琵琶湖の朝の活動も早い~湖面には小さな釣舟が何艘も浮かんでいる。

 きっと釣り狂達であろう…

  ここでは何が釣れるのかなぁ~ 大いなる釣果を期待しておきましょう。

 

 朝食後、送迎バスで「雄琴温泉駅」へ。 京都に向かう。

 まず最初は、「京都国立博物館」へ。

 今朝、開門と同時(9:30)一番の入場者に。

  きっと珍しい…後続車がいない…このままずっとの期待をしながら

 ゆっくりと周囲を眺めながら、入口に進む。

 特に、特典はありませんが、朝の空気が清々しい…

 最初の作品を ゆっくりと独り占めできるのが「特典」

 

 歴史あるこの建物はレンガ造りの「明治古都館」(特別展示館) *重要文化財に指定

  

 この期間は、平成知新館(平常展示館)で「特集展示 新収品展」の開催

 展示は、時代の分野も多岐に渡っており、古墳時代から、鎌倉、江戸、現代まで…

 国宝、重要文化財の数々~

  今回の企画は 同館が7年間分の新たに購入、寄贈によって収集した文化財の展示なのです。

  

国宝に指定されている、最古にして唯一の「漢書」(漢書楊雄伝第五十七)

   …何て書いているんだろう~ 流石の紙も ボロボロに…よくここまで保存できたもんだ。

 

 

 陶器の展示においては 重要文化財「さび絵寒山拾得図角皿」 光琳、乾山の兄弟の合作

    尾形光琳 画            尾形乾山作

    

 

  これは傑作の一つ

  重要文化財「正親町天皇宸翰消息 蘭奢待云々 九条稙通宛

 

 これには面白い伝えが~

  「蘭奢待は香木で、東大寺正倉院にある」

   これを切りとるには天皇の勅許が必要なのです。

        

 

  今回出品の作品。

  蘭奢待を信長に下賜した際天皇が九条稙通(たねみち)に宛てたもの。

 「1574年(天正2年) 織田信長は蘭奢待から2片を切りとり

 1片を手元にとどめ、もう1片を正親町天皇に献上したが、この

 蘭奢待を切り撮った人物は歴史上限られる。

  今までに

  室町幕府将軍

  足利義政   足利義満   義教(よしのり)

   

  土岐頼武(美濃国の守護大名) 天下人 織田信長

                

  

明治天皇     6人。

 どれほど凄いものか…

 この正親町天皇の云々は

「天皇は{不慮に勅封をひらかれ}と手紙に記し

 信長の強引な要請に応じて天皇家ゆかりの正倉院を

 開けざるを得なかった無念さがにじむ という。

 当時の信長は周囲の敵に囲まれ「四面楚歌」これを打開するために

 「俺に刃向かうことは、天皇に刃向かうこと」 

  どうしてもこの蘭奢待が欲しかった…

   天皇の権威を利用するだけが目的であった~

 

 歴史の中には、こんな出来事は世の中には知られていないが~

 残された1通の書簡から…歴史の窓が開かれる。

 

 ほぼ、独り占めでの鑑賞には大いに満足・満足。

 

 ここを出て、次は以前からどうしても行きたかった場所。

 「智積院宝物館」へ。

 東山随一の名称庭園と長谷川等伯の障壁画なんだ…

  

 宝物館は、金壁障壁画が国宝に指定されたことを受けて造られたもの。

 一歩足を踏み入れたら…中央の奥に、左右の壁いっぱいに~

 大きな絵だ! 目を、身体を動かして 移動し、後に下がって眺め。

 また、移動する…まるで自然の中に一緒にいるような感じ。

  この不思議な空間、思わずためいき…

 ここもまた幸いなことに、数人の客しか、今 いない。

 そんな偶然が、さらに心地よい 時間だった。

 

   この絵が本当に見たかったのだ… この力強い筆の勢い~

     幹が中央部分に しっかりと根を下ろし、ゆるぎない 力を  この迫力。

     まさに貫禄十分。

       国宝 長谷川等伯 「楓図」

 

       国宝 長谷川等伯「松に秋草図」

    これはまた 楓図とは趣を変え~ 風のそよぎが感じられる 柔らかい…

 

 

  この楓図に並んで、等伯の長男久蔵の「桜図」が。  これも国宝。

   この絵の背景の金箔が 反射し 光が~ まず 目を奪う

    筆の妙です、 小さな桜の花びらの 1枚 1枚 陰影が それは 胡粉が重なってました。

    ほんとに凄い、こんな細かな芸を と。 うなる。

 

 

  左右から 正面を。

 この絵は 宝物館に再現された書院にそのままの配置で展示されている。

  等伯作 

 「松に黄蜀葵(とろろあおい)図」  隣に「松に立葵図」

   

 部屋の採光はほの暗い…この正面は 少し 薄暗く 

 松の力強さと、花の繊細さ よ~く 近づいて見ないと…。

 

 解説の一説に…

 ここ智積院の障壁画には 秀吉が好んだ「松」が多く。

 これは、つまり松は豊臣家を示すものと考えられています。

 松は「豊臣」 葵は「徳川」

 風に揺れる葵の花を、まるで圧迫するかのように上から松の木が枝葉を

 広げている~ これは「豊臣が徳川を抑えている」

 つまり、天下は豊臣のもの という意味を暗に示している と。

 そんな向きもあったとか。

 

 さて絵を堪能した後は、名勝庭園で 静かな時間を過ごしてきました。

 ただ、ただ、「無」の境地で、眺め 静かに 疲れを癒しました。

 池と 滝と 築山…一体となり この遠近感もどっぷりと。

 さすが国の名勝に指定されただけはある。

 「ツツジ」の時期が過ぎてた のが ちょっと残念でした。

 さぁ、みなさんも ごゆっくりと。

 書院へ ~ 靴を脱いで 大広間の 正面、左側に 襖絵が

 

 

 

  庭園を眺める為に、縁側に陣取る

 

 

 

 背景の築山との調和も ごく自然に。

  すぐ隣の講堂から、法話の声が 流れてくる 聴こえはしないが~耳に 

  「静かさや」 この時間が 秀逸です。

 園内を歩く   大きな赤松だ。

  こんな大木も。  

 

  あちこちに智積院の寺紋にもなっている「桔梗」が植えられていた。

  この桔梗紋 秀吉子飼いの武将の一人

  加藤清正の家紋に由来しているという。

   

 さらに奥へ行くと 「あじさい」だ。

   

 

 

 この時間には 温度は上昇…汗だくに。

 そんな折の 静かで 涼しげな 庭園。 まさに一服の清涼剤でした。

 

 さぁ、次は 「横山大観」を見るのだ…。 その4へ。

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名画に酔う~美術館巡り その2

2018-06-26 | 日記・エッセイ・コラム

 名古屋市美術館を出て、地下鉄で金山駅まで。

 駅を降りるとすぐ右横に 大きなビルが…

 コンコースを歩いてもう目の前に目を見張るほどの看板が。

 

    

          この急な階段を上り 正面

     

           

            入場券です。

   企画展の作品リストです。

 

  今回の展示は

 Ⅰ.異国を旅したボストニアンたち 

   1. 古代エジプト美術

 2.中国美術

 3.日本美術

 Ⅱ.「グランドツアー」ヨーロッパ美術を集めたボストニアンたち

 4.フランス絵画

 Ⅲ.アメリカンドリームー自国の美術を収集するボストニアンたち

 5. アメリカ絵画

 Ⅳ.同時代の美術へー未来に向かう美術館

 6.版画・写真

 7.現代美術

  この7分野にわたる珠玉の80点

 

 このボストン美術館の特徴は、コレクション収集家たちが世界を旅し

 自分の心眼で見極め、そして持ち帰り~のちにその貴重な美術品を

 美術館へ寄贈する~ 絵画も素敵ですが、収集家たちも魅力です。

  その中でも アーネスト・フランシスコ・フェノロサ

              

         (日本人より 日本を愛した…)

 「明治期に来日し、東京大学で教鞭を執る傍ら、モースや、ピゲロー、

  岡倉天心らと日本忠を旅する中で1,000点以上の絵画コレクション

  を築いた。1890年には、ボストン美術館の日本美術部の初代部長に就任

  している。」

 

 

 まさに重厚な思みある企画展でした。

 思い起こせば、 このボストン美術館に初めて行き、あまりのボリュームに

 ついつい時間を忘れ~ 

 勉強そっちのけで(企業の研修旅行中でした滞在3日間)

 午後の時間をすべて投入して美術館通いをしたこと。

 今から すでに四半世紀前のことでした。

 その 感動が 日本で再び~ と思うと…

 矢も楯もたまらず 足が この地に。

 神が この機会を与えてくれた 運命の時、感謝・感謝です。

 

  1. エジプト、古王国時代

    メンカウラー王頭部   砂岩の「ツタンカーメン王頭部」

   と、11点

  2.中国美術は 北宋、南宋時代の図巻が 6点

    徴宗  「五色鸚鵡図巻」 北宋、1110年代頃 絹本着色

 

  2.日本美術では

   英一蝶  「涅槃図」

 釈迦の入滅の様子を描いた、仏画の大作…圧倒されます!

  画面 高さ2.9m 幅約1.7m 表具を含めれば高さ約4.8m 幅2.3m

 一蝶の力の入りようが伝わってきます。

 この作品、本展での公開に際して、画面の折れや、亀裂、汚れ、糊離れなど

 改善するために約170年ぶりに本格的解体修理が行われた。

 (同館でも25年以上 公開されていなかった)

 フェノロサが購入し、海を渡ってからその作品を実際に見た人はごくわずか。

  今回は貴重な出会いでした…。

    

 

     曽我蕭白「風仙図屏風」 1764年頃 宝暦14年  6曲1隻 紙本墨画

 

 

   喜多川歌麿  「三味線を弾く美人図」 文化元~3年頃

   歌麿晩年の作品

  やっぱり色っぽいね…

   三味線を引く際、左手で調弦するしぐさ、右手の腕の動き…

  鋭い観察眼だと思いませんか…こんな細かい処まで~ その筆使いもこまやかですね。

 

 

  他 14点

 

 4. フランス絵画

    またまた ココデモ、お馴染みの巨匠たちの登場です。

   ミレー、シスレー、ブータン、ピサロ、モネ、ルノアール、クールベ、セザンヌ、ゴッホ、ドガ

   日本人なら 誰もが一度や二度 耳にした画家たちではないでしょうか。

   そんな画家の素晴らしい競演でした。

 

   ドガ 「腕を組んだバレエの踊り子」

 

   素晴らしいタッチ 

 

  もうお馴染みのゴッホ 「郵便配達人 ジョゼフ・ルーラン」

 

 

   同じく ゴッホ 

  「子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン婦人」

 

 

 カミーユ・ピサロ  「ポントワーズ、道を照らす陽光」

    なんとも 清々しい~  筆も軽やかに

 

 

   クロード・モネ  「くぼ地のヒナゲシ畑、ジヴェルニー近郊」

 

  セザンヌ 「卓上のブドウと水差し」

   

 

 理屈なしに作品の前に立ち、眺め、納得し、感動しました。

 

 アメリカ絵画は、出会いがあまりなく 10点ばかり~

 次の「版画・写真」も近代、いや、つい最近の作品でした。

 

 次の現代美術コーナーでは、現代ポップアートの巨匠

 「アンディ・ウオーホル」 

       

  今回は「ジャッキー」シルクスクリーン

  かのケネディ大統領夫人。

  

  作品の前には大勢の人だかりでした。

  彼の作品では 「マリリンモンロー」があまりにも有名ですよね。

  彼女を作品にしたのは数多く美術館、画商の元へ…。

  本展には作品はありませんでした。 残念!

  60年代 美術界に衝撃が走る!

  この作品が 彼を認識させた1枚なのだ。

  

  

 古代エジプト文明から 現代のポップアートまで ~

 息つく暇もないくらい 作品に目を凝らし…再会の喜びを味わった貴重な時間でした。

 

 「至宝展」 よくぞ このフレーズ…

 

 さて、ころは 昼時

 名古屋に来れば…食べるものと言えば? 「ひつまぶし」

 と言うことで ちょっと奮発して

 

  「まぶす」は 混ぜるから。

 お茶碗に移して食す、これがいいね。

 最初にそのまま鰻を食べ。

 次に、ごはんと鰻を一緒に口に入れ 

 ワサビ、小葱、海苔、吸い物、お新香も楽しみ。

 次に お茶(出汁味がついている)をかけて

 サラサラと。

 

 アートとグルメ…今回の始まりの食事が

 なんと、「尾張」から始まった…おそまつ。

いや、ご馳走様でした。

 

 14時過ぎ 新幹線で「京都」から 雄琴温泉へ~

 

 今宵は、100余名を超すOBの連中の集い 

 これは 凄いことになりそうだぞ。

 

 

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名画に酔う~美術館巡り

2018-06-25 | 日記・エッセイ・コラム

今年もこの季節がやってきた。

 毎年、元の会社のOB会に参加している。

今年は「関西地区」の担当で、雄琴温泉での開催。

 さて、これも例年のようにOB会の前後に

私の趣味「美術館巡り」を入れての4日間の旅に

さぁ、出発!

 21日の早朝 小倉発のぞみ2号で 楽しみの旅はスタートです。

一挙に「名古屋」へ。 列車から地下鉄に乗り換え

 足は「名古屋市美術館」にまっしぐら。

 企画展「モネ それから100年」

 

 面白い企画で  「モネ」大好き人間たち。

 いや、モネの絵に触発されて、モネのその後を 画業に心血をそそぐ画家たち

 の企画展なのだ…。

 だから モネの作風? 中には 全然、理解できないものもありました。

 理解できないのは、「見る」方の立場であって…

 今回出展している画家は、モネ なかりせば 今がない。

 そして これからも~

 日本、世界の画家たちの競演です。

  特に日本のこれからを期待される気鋭の画家たちの1枚、1枚は

 現代アートの逸品として 全国の著名な美術館から出品されていました。

 また、「個人蔵」の絶大なる協力もあり、この名古屋美術館開設30数年記念

 に色を添えるようでした。

  以外に、個人蔵に銘品がありますからね。

 こんなチャンスでなければ…なかなかです。

  美術館は街の中心部 静かな講演の中に。

 

 造形的にも斬新なスタイルの佇まい

 

  本企画展 主品数 95点 内 モネご本人の作品が 29点とかなりのボリュームです。

 

 

   

  私の目に止まった1枚は これ。

   「テムズ河のチャリング・クロス橋」  メナード美術館から

 

 

  よく似た 筆使い…

  「霧の中の太陽」    個人蔵

 

 もう1枚  「わらぶき屋根も家」  上原美術館から

  

 好きなモチーフの「積みわら」シリーズも。

 「ジヴェルニーの積みわら、夕日」    埼玉県立美術館から

 

  「海辺の船」  東京富士美術館から

 

  「サン=タドレスの断崖」  松岡美術館から

 

 モネ 「柳」  (個人蔵 国立西洋美術館に寄託)

 

 ご存知「睡蓮」は6作品にも そのうち

  「睡蓮」  吉野石膏株式会社(山形美美術館に寄託)

 

 「睡蓮、水草の反映」 モナコ ナーマッドコレクション

 

  まぁ、私も 数多くのモネの作品を いろいろな企画展で見る機会を重ねてきました。

 以前、新国立美術館開館記念企画展で 圧倒的ボリュームの「モネ展」を含め

 一体、何作品くらいを~

 日本人は「印象派」が好き。

 そして 「モネ」が圧倒的人気!

 「光」を生涯追いかけて~ また どこかで 繰り返し モネに合うことでしょう…

 

  この「モネ それから 100年」

   名古屋開催 なので 私の 記事も これで「尾張」に。

  また 明日。 明日は「ボストン美術館の至宝展」

   名古屋ボストン美術館へ行ってきた     …のだ。

 

 

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オリーブの樹を

2018-06-17 | 日記・エッセイ・コラム

 5月の高校の同窓会に久しぶりの顔が。

 随分長い間会っていなかった…

彼は現在博多で、「オリーブ」の普及の仕事をしている。

その彼がお土産に「オリーブ油」の一瓶をもらった。

 この普及協会で加工・販売もやっているとのことなので

 我が家はかなりオリーブは消費しているので、1缶を注文。

 また 話が発展し、「この庭にオリーブの樹植えたら?」

 と、その後、彼から苗木のプレゼントを。

 

 以前から、植えてみようかなぁ~と思案していたところなので

 ぐっとタイミング…

 

 贈られてきた品種が「ノチェラーラ・・デル・ベリーチェ」

 「サンタ・カテリーナ」 ???

 よく分からないが イタリアの食用品種だそうだ。

 合計 4本も。

 

  今朝 水やりを終えて…

 

 

 数年たてば…オリーブの実の塩漬けでも味あうことかな?

 先の楽しみが~増えた。

 

 

 庭の出番は「アジサイ」 (一部分のみ)  

 柏葉アジサイも元気で~す。

 この何とも言えない…ほのかな「白」が優雅です。

 ガクアジサイも

 今年も肥料をやっていないので…色が悪い…

   

 

 こんな 新しく 華やかな品種は 絵になります。

  今、 超人気の品種 「ダンスパーテイ」

  ガクアジサイとアメリカの品種を掛け合わせての誕生

 

  八重の花びらと ガクアジサイのかたち どうです…

  

 

 花壇では 今 この 「ルドベキア」

 「ひまわり」のような強烈さで…

 

 顔を近づけると~ 反射して、眩しいくらいです。

そして 「シマトネリコ」の白い花が咲き始めました。

 これが 満開になると…香りが凄く…小さな蜂が 集まってきます。

 

 空に向かって 伸びる 伸びる~

 

 でも、この花が散り始めると、また これが大変です。

 辺りは、粉が散って…掃除に追われる…

 花も 見るには素敵だけど、 花後の始末が 待ってるのが 難題ですね。

 

 でも、この鬱陶しい時期…やっぱり「花」だけが 

 元気回復の 強い味方 ? たより になります。

 

 

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。