徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

―波乱の年明け―

2009-01-06 11:00:00 | 雑感

日比谷公園の派遣村で、この年末年始に救われたのは、たったの500人だった。
その派遣村も「閉村」となり、集まって来た人たちは、また別の施設へと移って行った。
現住所を、「日比谷公園」として、生活保護を申請した人は230人にも上ったそうだ。
ある61歳の男性は、所持金62円だった。
明日からどうするのだろう。
すぐに仕事が見つかり、収入を得られる見通しなどは立っていない。

職と住居を失った人たちが、緊急的に保護され、生活について、総合的に相談できる窓口のある施設を、国の責任で作っていく必要がある。
それが‘政治’だからだ。

こんな時に、自民党の坂本総務政務官は、派遣村に集まった人たちについて、
 「本当に真面目に働こうとしている人たちが集まってきているのか」などという発言をした。
恥を忍んで、顔を隠すように、悲壮な覚悟で集まって来た人たちはどう聞いただろうか。
(この問題は、坂本政務官の罷免要求問題に発展した。)

厚労省の調べでは、3月までに職を失う非正規社員数は、8万5000人を上回るだろうと言われている。
民間シンクタンクの大和総研の調べによれば、非正規のみならず、正規社員を含めると、今年中に、何とこれは驚き、170万人が失業する可能性があると言うではないか。
これは大変な数字だ。
国民生活への影響は、はかりしれない。

人は道具ではない。いつでもカネを生み出すと思っていたら大間違いだ。
しかも、そんな人間を簡単に雇い、簡単に捨てるような派遣制度は問題だ。
派遣法については、当然改正を含め、早急な見直しが迫られている。
これについては、厚労相や麻生総理の見解も、必ずしも一致していない。
どうなっているのか。

自民党の渡辺善美元行革担当相は、国会の早期解散と定額給付金の撤回を求めて、これが認められなければ、自民党を離党するとまで言い放った。
自民党は認めるわけがないから、渡辺氏の離党は必至だ。
それから後のことは、自分の反射神経で決めたいと語った。
上手いことを言う人だ。
今後の、勇気あるこの人の動きに注目である。

一部の報道によれば、渡辺氏の自民離党となれば、これに続く自民党議員らは、おそらく30人は超えるのではないかとも言われている。
もしそうなった時は、麻生総理が国会解散に踏み切る(?)筋書きも見えてくる。
そうなったら、自民党は‘消滅’の危機だ。
いまは、刺客が怖くて離党できない議員も、解散と同時に離党を宣言し、新党の旗のもとに集まってくるかもしれない。
やがては賞味期限の切れる、自民党の看板を背負っていては選挙の勝ち目はない。

定額給付金は、雇用は、政局は・・・?
新年早々、何もかもが荒れ模様だ。
いま、波乱の一年が始まったばかりだ。

しかし、麻生総理は、「まずは予算を成立させることが重要で、国会の解散は考えていない」と断言した。
この言葉に感じたものは、さて明るい希望か、それとも大いなる失望か。
嗚呼・・・!
景気悪化、内閣支持率低迷、何ひとつ経済対策を実行できないまま、麻生政権退陣、解散、総選挙を求める世論は唸りを上げて高まってゆく。
自民党は、存亡の危機に立たされている。
総選挙は、年内には確実に行われる。

その後は、どうなるのだろうか。
自民大敗は、確実な情勢とも見られているが・・・。
そうなったら、多くの自民党議員は、そんな泥舟から必死で逃げ出そうと、もがきはじめることだろう。
民主党とて、必ずしも一枚岩ではない。
それぞれの生き残りをかけた、政界再編に向けて、政治家は右往左往の大騒ぎになる。
自己の保身に走る、彼らのパニックの結果、国会議員の離合集散でシッチャカメッチャカになるか知れない。
そんなことになったら、政治は機能不全に陥りはしないだろうか。

国民の政治に対する絶望感は、やがて頂点に達する・・・。
国民生活は置き去りにされたまま、それでも、政治の空白が続くことになるかも知れない。
どちらにしても、大波乱の予兆は見えている。
何が起きるか、全く予断を許せなくなってきた。


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2 コメント

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なんだか・・・ (茶柱)
2009-01-06 22:06:25
自民党議員の一人一人を克明に記録しておきたくなりますね。
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政治家の・・・ (Julien)
2009-01-08 20:37:02
心の変節は、お分かりのように、もう日常茶飯事ですから・・・。(笑)
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