足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

個別物色の銘柄

2019-06-19 16:36:24 | 株式
翌日の米連銀の金利引き上げの可能性が高まるなかで、NY株は急騰した。
利上げの可能性はここ1ヵ月間、日増しに高まってきた。
エコノミストの一部には米景気の足元は好調で、景気の先行きに警戒信号を出すのは早いとみる向きもある。
この日のNY株は幅広く上昇し利上げで悪材料が出尽くすとみる向きがでた。
東京市場は米国に追随した感じである。

米連銀の利上げで材料が出尽くせば、株価の動向に神経をとがらすトランプ大統領が米国株のてこ入れに乗り出す可能性が考えられる。

東京市場は幅広く買われた。相場の中味をみると業種よりも、個別の業績が好調な銘柄に人気が集中し、ファンダメンタル分析を重視する投資家にとっては待望の上昇相場が到来した。
ことしの相場で年初来、有望株とみてきた銘柄がこの日は一斉に上昇した。日本ペイント、ライオン、ナブテスコ、ハーモニック・ドライブ、ダイフク、キーエンス、ローム、マネックス、ソフトバンクなどである。
ここに上げた銘柄は2019年後半も人気が続くとみている。


人気のガンドラックが先行きを読む

2019-06-16 18:22:25 | 投資戦略
かつてのウォール街では債券投資で大成功したビル・グロスに代わって、最近、躍り出たのがジェフェリー・ガンドラック(ダブルラインの経営者)だ。
最近、NYで開催された有名なソーン・カンファレンスでは最近の金相場の動きに注目し「ことしのドル相場は下落方向に向かうだろう」と語った。これまでの歴史ではドル安は金相場や他の通貨の上昇に繋がってきた。
彼は「私は金相場の上省に賭けた」と語った。先週のドル相場は11週間ぶりの安値を記録した。
ガンドラックは「2019年を裏返したような相場展開になるだろう。金、ビットコイン、株式、債券投資が有利な資産市場が展開する」と強調した。これまでもしばしばドル、金相場の転機を的確に読んできた実績がある。
トランプ大統領が好むシナリオである。特に同大頭領の政策運営を好感して、本年のS&P500は上昇基調に入った。

ガンドラックは向こう6ヵ月にリセッションに入る確率は40%~45%、向こう1年では65%とみる。消費者の信頼感指数が大きく低下してきた。
特に大手機関投資家が弱気に傾くのが増加してきたことは、相場の先行きに警戒信号が出てきた現われである。

アクティビストが2回目の割安とみる    ソニー

2019-06-14 18:11:46 | 投資戦略
米国の代表的なアクティビストが再びソニー(6758)に矛先を向け始めた。
準備した資金15億ドル(1700億円)。
株主として会社に突き出したのは、半導体製造部門を分離し新会社にして東京市場に上場することだ。
ソニーの株価は、これまで概ね日経平均と同じような動きをしてきた。
経営の仕方にさえ過ちが無ければ、株価はもっと高く評価されるとみて大株主になった。
半導体製造部門を活性化して高い成長率の企業に回帰するという判断を下した。株主宛に出した手紙には“強いソニーに回帰”と自信のある成長企業になることを強調した。5年以内に時価総額を50%増やし株価の上昇に自信をみせる。現在のソニーには休眠して経営資源が多くみられることに注目した。
半導体製造では強力な画像センサー部門があり、先行き高度な成長が確約されている。ソニーは製造部門では成長資源を多く抱えているが、いままで培ってきた技術力が成長のために生かされておらず、技術力の実用化の間には大きな隙間があった。
これまではTV,カメラなど成長資源を求めてきたが、半導体製造からは往年の高収益は得られず新分野でのビジネスの拡大を模索してきた。
ダン・ロープは2013年にも活性化を求めて新分野の強化、既存分野での合理化を求めてきた。しかし、これまで実行してきた改革だけでは成果は現れなかった。
今回はいままで実現できなかった従来の低収益部門をばっさり切断し新生ソニーの誕生に全力を集中する。
会社の首脳陣は「株価は潜在的な成長力を無視している。売られ過ぎのゾーン入ってきた」とみる。21世紀にはいってからのソニーは2回目の難局に直面した。
バフェット的な視点でみれば買い場にきていると判断できる。



NY株の下値不安が薄れる

2019-06-08 17:38:59 | 投資戦略
週末のダウ平均は急騰した。
5月の新規雇用数が7万5000人とエコノミスト予想の18万5000人を大きく下回った。景気指標の軟化が好材料になるという皮肉な現象が出た。理由は米連銀の金融政策の方向性が確定したからである。
景気回復で金融政策については現状維持の見方が有力であったが、目先、連銀の利下げの方向性が一段と明確になったからだ。
週間ではダウ平均は+4.7%、S&P500は+4.4%、ナスダック指数は+3.9%であった。ダウ平均はS&P500は昨年11月以来、ナスダック指数は昨年12月以来の週間での上昇率であった。
最近のNY市場での投資家の関心事は現在の金利の低下トレンドがどこまで続くかにあるが、エコノミストの中には年内に1.25%まで下落すると見る向きも出てきた。
NY株の先行きをみる上では大きな好材料である。
金利のほかに最近の株式相場の関心事のひとつはメキシコからの米国への移民の流入問題があった。
米国はメキシコからの輸入関税の引き上げを検討してきたが、メキシコが輸出問題に何らかの対応策を出す動きが出て、トランプ大統領のこれまでの強健な姿勢が
軟化した。関税引き上げの見送りである。
NY株をリード役にして、目先の世界の株価の下値不安は少ない。
目先、投資対象としてエムスリー(2413)、MonotaRO(3064),日本新薬(4516)、日本電産(6594)、キーエンス(6861)に注目。

バフェットの後継者

2019-06-05 19:42:07 | 投資戦略
恒例になった「バフェットと食事への権利売買のオークション」が行われた。
落札された資金はすべてが小児ガン関連の慈善段階に寄贈される。ことしの食事の権利は仮想通貨関連ビジネスを営む富豪ジャスチン・サンである。

今回の入札結果は457万ドル(5億1600万円と入札は大成功であった。
生まれたときには、一時時は前向きな見方であったが、最近は仮想通貨の存在感には同調せず反対し続けている。参加者のメンバーが皮肉な取り合わせのランチだ。
この会合は昼食を前にして行われる。
参加者の間ではバフェットの投資哲学や株式運用などがテーマになる、目下、彼が目下仕入れ中の銘柄やバフェットの意中にある有望銘柄はテーマから除外されてきた。
座談会への参加は権利を取得した入札者にほか5人まで同伴者が許される。
きわめて短時間の会合だが、20世紀の「株式の神様」の心中に隠された銘柄選択の未公開の秘宝を掴み取れるか。
オークションといってもごく少数の参加者の間で落札価格が決まることになっている。最近のバフェットはオークションの機会を利用して、世のなかでは存在観のない運用能力の人材を掘り出している。
すでに現在の資産運用の手足となり、バフェットの実績を上回る成果をあげている運用者が出てきている。