NY株の新値更新が続く。水曜日は下落したが、昨日は押し目買いが入った。
このような局面では警戒感が高まるのが普通だが、VIX(恐怖)指数は11.64と落ち着いているし、CNNMoneyのFear&Greed(恐怖&貪欲)指数も44と1週間前の極端な恐怖31から揺り戻した。1年前の70(貪欲)にはほど遠い。
GDP(第1四半期)が速報値+0.1%がから-1.0%とマイナスに転じた。本来なら相場にはマイナスに影響するところだが、ショックに至らなかったのは厳冬で生産が遅れ在庫の取り崩しがあったからだ。現状からすると第2四半期は+4%と大幅に回復するとみるのがコンセンサス。
ただウォール街では2010年4~7月のS&P500の-16%、2011年7~10月の-19%のような株価の調整を語る向きも多い。当時はいずれも連銀バーナンキ議長が金融政策の量的緩和を断行し、株価反転につながる政策を打ち出した。
リーマンショック後、株価が5年間に及ぶ上昇を続けたのは連銀の膨大な量的緩和策が原動力で、株価の下落が景気に影響を及ぼすようならイエーレン議長はバーナンキ前議長が実験し成功した政策を踏襲することは確実である。
昨日の東京市場の騰落指数は下落銘柄数が上昇銘柄数上回り97%で、この日に限れば過熱現象はみられず穏健な相場展開であった。ただ新興市場の銘柄が売買代金のビッグ10にはいるという異常な動きは続く。個人の投機資金の活発化がこの種の物色人気を先導している。