下の文章は昨日につづいて「金言集」からの引用である。
“日本の現状は、まるで灯油で取り囲まれたような国だ。
国がなすべきことはマッチに火をつけることである。円相場が外的ショックで80円を超えるようなことがあれば、膨大な政府負債をさらに膨らませてインフレ政策をとる。いままで貯蓄してきた民間のお金がパニックを起こし、日経平均は4万円に戻る。世紀の投機になるだろう“
(スティブン・ドロシー「神の見えざる手:ヘッジファンドのオフレコ」
米国でヘッジファンド分析や世界経済を投資の視点から調査・研究するドロブニー・アソシエィツのドロブニーの言葉である。
日本経済が抱えている深刻な問題の解決の手段を端的に指摘している。このような発想をする政治家やエコノミストが、いまの日本に不在であることが、日本の悲劇である。
戦後の池田首相の所得倍増計画や田中首相の日本列島改造計画のようなグランドデザインを立案して、国民に大きな夢を与えることが喫緊の課題であるのに、だれもこの金言集のような発想を口にしない。
ヘッジファンドは日本株が捨てたものではないことを見抜いている。
話は替わるが、先に「トリトンスクエア通信」で注目した米国のIPO(新規公開)銘柄「E-Commerce China Dangdang(DAND)」に、ウォール街でも注目が集まってきた。2000年に設立されたベンチャー企業でアマゾンの中国版。第3四半期の売上は3倍、利益は+59%であった。成長に加速がかかってきた。いまの東京市場にはみられない株である。