今週の米バロンズ誌が年末の恒例の著名ストラティジスト12人を対象に2008年の相場展望を企画した。
われわれにとっては待望の記事で、読みながら「ことしも終わった」という感慨をいつも持つ。
今回の見通しでは12人とも揃って新年の株価は上昇するとみる。珍しいことで、例年、1、2人は弱気がいるのに、「新年は株高」で意見が一致した。バロンズ誌のタイトル「A Bul
Lish Call」。聞き取り調査した時のS&P500は1471ポイントであった。
12人のS&P500の予想レンジは1525~1750ポイントである。
慎重論は例年のことであるがアブヒジット・チャクラボルティ(モルガンスタンレー)、強気はフランソワ・トラハン(ISIグループ)の1750ポイントである。
株価の予想の根拠になるのは2008年の企業収益であるが1株当予想レンジは$85.65~$100.21で、その数字に対してPER(株価収益率)を何倍に買うかが根拠になっている。
有名なアビー・コーヘン(ゴールドマン・ザックス)は1株当り利益の予想は$95で、S&P500は1675ポイントの高値をみている。
2007年の予想は1440~1600ポイントと分かれた。高値は10月12日の1561ポイントであったので、アビー・コーヘン、フランソワ・トラハンの1550ポイントがほぼ現実に近かった。
有望セクターはハイテク、エネルギー、金融をあげる人が多かった。サブプライム問題でウォール街が連日、騒然しているときだけに金融株に注目するのは、米国経済のバックボーンのひとつであるという自負がある。
金融株への投資手段としてS&P500の金融株を組み入れたETF(Financial Select Secter SPDR)に注目する(チッカー・シンボル=XFL)。
専門家は現在のNY株はチャンスとみる。