足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

日米相場の1月効果

2004-12-23 17:54:53 | 株式
昨日はウォール街で「1月効果」(January Effect)があることを書いた。年末の「サンタ・ラリー」に続くものである。
投資信託への資金流入が新年になって始まり、投資家は気分一新、あたらしい年に賭けようと前向きになるし、債券市場も株式に引っ張られて上昇する。
日本でもこの現象が昔から指摘されている。個人の企業主は年末に商業資金の決済を済ませる。そして、年が変わったあとは「手元の余裕資金で株を」という習性がある。特に最近のように12月末には節税対策のために損になっている株を売る。新年早々ははポジションが大きく落ちる。個人だけではない。ヘッジファンドなども、12月末のパフォーマンスで報酬が入るので、月内はあまり動かず、1月から1年の勝負を始める。
このような動きが結集されて「1月効果」が世界の株式市場で起こる。昔から日本には「節分天井」という言葉があるが、1月相場の習性を表現したものだ。

おもしろいのは日本での新興市場の動きである。1999年以降の相場を振り返ると1月は100%の確率で上昇している。
それに新興市場が大きく動く年は、1年間の前半に大きな相場を出している。今年もこのような相場環境が整っている。今年の後半の新興市場は調整局面にあったし、前半の上昇でエネルギーを使い果たした。その反動が起こったが、新年にはその裏返しの反動高が来ると見る。このような習性だけではなく、時代背景がそのようになってきている(来週のトリトンスクエア通信では、そのことを詳しく論じる)。残された問題はどの株に投資するかということだけである。今回は「節分天井」が早い目の1月後半にやって来る可能性があるが・・・。