足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

「花を引き抜き、雑草に水をやる」からのヒント

2005-10-01 19:02:13 | 株式
ピーター・リンチはフィディリテーの看板投信マゼラン・ファンドを世界最大の規模にした伝説的な運用者である。伝説的と書いたがそんなに古い話ではなく、1977~1990年の13年間での成功物語なので、われわれにとってはついこの間の話だ。
彼が好んで使う言葉に「花を引き抜き、雑草に水をやる」というのがある。この言葉を文章家として定評のあるウォーレン・バフェットが自分の会社の年次報告書に引用したのは有名な話だ。
ピーター・リンチは公開の間もないころのホーム・デポ(米国最大のホーム・センター)を25セントで買った。そして1年後には相当の利益を出して売却した。しかしその後、5年間で株価は260倍になった。せっかく成長株をうまく買ったのに短期間で上昇したので、ほかの銘柄に乗りかえてしまう。こんなことはわれわれが当たり前に経験することであるが、ピーター・リンチやバフェットのような神様さえ経験するのだから「ホット」する。
本日の日経新聞に上半期の東京市場の上昇率ランキングが載った。住友チタニウム、イビデン、阪神、住金、日本信販、ラウンドワン・・・と30位まで列挙してある。この中に「花を引き・・」とい言葉の「花」に当たる銘柄が含まれているかも知れない。ピーター・リンチの言葉をヒントに再検討してみよう。