ミクシイ(2121.マ)のIPO(新規公開)が決まった。9月14日である。「Web2.0」の代表的なベンチャー企業で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)というビジネスモデルだ。
ウォール街でも、この種の関連企業で「どこが一番乗りするか?」と投資家の熱い眼差しを集めているが、SNS関連ででIPOするのは日本が米国の先をいく。会員登録したユーザーがお互いに情報を交換する場を提供するサービスであるが、「Web2.0」ではブロッグと並んでいまのところ成長がもっとも期待される分野の一つである
昨年、メディア王といわれるルバート・マードックがマイスペース(MySpace)という若者が中心のSNSを5億8000万ドル(670億円)で買収して注目されたが、最近、グーグル(GOOG)が提携し、9億ドル以上の収入を保障した。これがSNSの人気にさらに拍車をかけることになった。
ミクシイは2006年3月期の売り上げが18億9330万円、経常利益が9億1200万円で、経常利益率は48%。2007年第1四半期には同利益率は51%で、ヤフーの46%を追い抜いた。
ウォール街でもSNSの成長の先には第2のグーグル、ヤフーが生まれる可能性があると見られている。水道や電気のようなネットの世界のインフラの場を提供するとみる向きがある。
ミキシイの公開は「Web2.0」時代の幕開けを意味するし、心配性のアナリストは「第2のバブル発生」と警告を鳴らす。われわれ成長株投資フアンにとっては忙しい時代がやってきそうである。