足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米国、中国、欧州の相場に変調か

2019-08-10 17:23:49 | 投資戦略
世界の投資家が最大の関心をもつNY株の方向性が明確につかめず投資判断をするには難しい局面が続く。
相場の根底には先行きの動きについて判断を苦しむ投資家の数が日増しにふえてきている感じがする。
弱気材料を具体的にみると英国のユーロ圏離脱後のヨーロッパ景気の波乱。
米中間の貿易戦争で、債券相場がいち早く先行きの不透明感を織り込みはじめたが、その割には米国株の下値が固く、下がれば買い物が入るという相場展開が続いてきた。
昨日のNY市場での目立った動きはダウ平均、S&P500、ナスダック指数が-0.5%~-0.8%のレンジのなかでの軟調相場が続いたことだ。
ただまごつく個人投資家の動きを度外視して、企業の自社株買いが必要以上に継続するのはめずらしい。
今回の株式相場に先行して下落を継続しているのは10年国債で、今週は利回りが大幅に上昇した。
景気の動向をみると7月の製造業者間の物価は+0.2%上昇したが、物価は年率1.7%で推移している。
一方、インフレ動向は連銀の目指す2%以上の水準にはなかなか届かない。
米景気動向と並んで、政策当局が目指すインフレ動向は驚くほど安定している。
ヨーロッパの景気動向も米国と並んで低調。
 金曜日の中国では自国通貨元が軟調で、ホワイトハウスは中国通信機器メーカーのファーウェイの米国での活動を停止した。貿易戦争の終焉の可能性に赤信号。
 ヨーロッパでは景気の低迷が続出し、英国景気の第2四半期は2012の年第2四半期以来の低下、イタリアでは議会の解散の動きがでてきた。
 株価はドイツ、イタリア、イタリアでは金融関連市場では相場が荒れてきた。ヨーロッパでの波乱が、米国の景気問題にも波及し始める懸念が出てきた。ウォール街の目先にも警戒信号が点滅しはじめたことは大きなショックである。

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