足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

新しい視点が必要

2006-02-10 16:26:04 | 株式

2005年8月5日の日経平均11766円を基点して上昇してきた相場であるが、今回の調整局面では、その上昇トレンドに一区切りをつけたことをわれわれに語りかけているのかもしれない。

これまでの相場は日銀の量的緩和を背景として豊かな流動性、企業の合理化、新興国の輸入に支えられた相場展開であった。流動性プラス業績相場である。しかしこれからは限りのない流動性というのはなくなり、日銀は資金供給を絞り、やがてはゼロ金利の解除に向かう。

相場を支えてきた2本柱の一つがやがては消滅するコースに向かうだろう。

これまでの過剰流動性下では個々の銘柄の分析よりも、テーマや人気の流れが重要視されたが、これからはウォール街のように、個々の銘柄の分析が先行する。

個人投資家のなかにもライブドア問題で、株式投資の「恐さ」を実感したと思う。

だからといって業績相場はこれから本番入りだから、分析をしっかりした投資には大きい成果が出る。

それに株価の方向性はウォール街との連動性をより強めるだろう。NY株式も業績相場の本番に入ってきている。

ソフトバンク(9984)が本日、第3四半期の決算を発表した。孫社長は第2四半期の決算発表会(昨年11月)では「トンネルを抜けて、外が見えるようになった気分はまた格別」と語ったが、今回は「トンネルを抜けたら、いよいよ春が来た」と表現した。

業績は着実に上昇、第3四半期は営業利益、経常利益、純益すべてが黒字化した。

新しいサービスとして動画を検索するエンジンを開発、2月中旬からヤフーの画面で実現する。世界ではじめてのサービスでグーグルの先をいく技術だ。ブロードバンド先進国だから実現した。和製グーグルと評価できる。特許は100件以上申請した。

またライブドアについては「これまで関連会社に関心を持ったこともないし、現在も興味のある子会社は全くない」と質問に対して明言した。

昨年11月のときは決算発表が株価上昇のきっかけになったが、今回の内容は前回よりさらに魅力を感じるもの。相場全体のけん引役に、来週はなると思う。