明日から始まるEU首脳会議を控えてウォール街を始め世界の株価は様子見ムードである。
焦点はドイツのメルケル首相の決断にあるが、これまで提案されてきた安定化策のひとつEU共同債の発行に同調するかどうかにある。
ドイツはユーロ不安のなかにあっても景気は好調でユーロ安の恩恵を存分に享受してきた。周辺国を始め、先進国もドイツの前向きな動きに期待を寄せる。
東京市場では相場全体の不振のなかにあって6月のIPO市場の好調が注目される。
今月は日本エマージェンシー(6063・JQ))、大泉製作所(6618・東2)、ハピネス・アンドディ(3174・JQ)、モブキャスト(3664・マ)と4社が公開された。いずれも初値はIPO価格を上回って寄り付いたあと、大泉製作所を除いては公開後も好調な株価展開である。
昨日、公開したモブキャストの初日は差し引き50万株近い買注文の超過で、1840円買い気配で
終わった。初値は本日に持ち越された。
最近のIPO価格の設定はわれわれが使用している理論株価に比べて数分の1の水準で決まり、
割安銘柄が多い。
特に買い気配で初値形成を翌日に持ち越したケースでは、公開後も好調な株価展開をたどる。
2000年前半のような人気を彷彿とさせる。モブキャストはSNSゲーム関連で野球、競馬などスポ
ーツに特化したビジネスモデルである。
IPO市場は個人投資家が支配するだけに、この人気は大切に育てたい。
7月も人気が続きそうな銘柄が3銘柄出る。