中国が世界の株価を動かした。
中国が外貨運用のうちユーロ保有の見直しをしているというニュースが伝わり、NY株も大きく下落したが、中国当局が見直観測を否定し「ユーロの統合、IMFの支援を評価している」という談話が伝えられ、NY株は猛反発した。5月10日の+404.71ドル高以来の上昇で+287.54ドル高になった。
中国の国際市場でのプレゼンスの高さがまた実証された。いまや米国と並んで世界の経済、株価に大きな影響力をもつ存在にのし上がった。
モルガンスタンレーで名物ストラティジストとして活躍したバートン・ビッグスがブルンバーブで「すべての分野で事態は落ち着いてきた。株価は上昇し始めるだろう。売られ過ぎの反動もあり、先行き株価は新高値を目指すトレンドにはいる」と語った。現在はトラックシス・パートナーズというヘッジファンドを運用している。昨年来、運用成果は好調だ。
また先にも書いたようにエマージング投資の最高の権威者マーク・トビアス(テンプルトン・ファンド)も「ブラジル、ロシア、インド、中国を買っている。上昇相場における調整局面は買いだ」としている。
同じように弱気の代表であるマーク・ファバー(マーク・ファバー&カンパニー)も「ここまで下がれば短期的には買い場が到来」と語った。
いずれもメディアで人気のある人たちだが、単なる評論家ではなく実践家でもあるだけにその言動は重い。
4月に始まった世界の株価も調整局面を脱しようとしている。
東京市場でも好決算発表のあとだけに、買いたい銘柄のアイディアには事欠かない。