今回の世界的な株安の2大材料(ギリシアの財政危機、中国の引締め)が解決の糸口をつかみ始めた。
ドイツが動いてECB(ヨーロッパ中央銀行)が援助に動き出した。トリシェ中央銀行総裁が出張を切り上げて会合に参加した。
残るは中国であるが、こちらも中央銀行が流動性の短期的な供給に乗り出した。この問題は今後も折に触れ株価の材料として出てくるだろう。
今回は相場がテクニカルに過熱していたところへ、この2つの材料が出た。昨日のNYダウの+150ドルは1月2日の+155ドル以来、ことし2番目の上げ幅であった。
ギリシアの国債のデフォルト・スワップ指数(CDS)が急落し、信用不安の落ち着きを示す。この種の金融不安はヘッジファンドやトレーダーにとっては格好の投機機会であるが、ひとまず手を引こうという動きだ。
日経平均は1月の高値から-9.6%、NYダウは?7.6%であるが、昨年11月以降は日本株がリードしただけに、下落率の大きいのも当然のことか。
昨日のウォール街では金、石油、銅など商品相場が反騰した。ドルの小幅安も寄与した。ドル指数(DXY)は下落したが、円相場も小幅安。
ここで調整が終わったとすると、投資戦略を立てるうえでのアイディアは多い。1月下旬から始まった日米の決算発表の好材料が相場には反映されていないからだ。
引き続きハイテク株の押し目を狙う戦略でいきたい。