足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

変動率が大きい・・・しかし上向く

2008-10-17 08:02:17 | 株式
昨日のNY株は反発したものの、1日の相場の変動率は大きかった。
NYダウ平均は+401.35であったが、午前中は安かった。そのために1日の変動幅は上下に815.60ドルも動いた。
本欄でよく引用するVIX(不安)指数も振幅は大きく81.17ポイントまで上昇し、67.61ポイントと前日より、わずかだがマイナスで引けた。
相場の参加者のセンチメントが1日のうちに、大きく変動する。センチメントの変動につれて、ストップ・ロスの発動が出たりして、機械的に相場の動きを荒くしてきた。
一方、昨日の信用市場は久しぶりに安定していた。ロンドンの銀行間取引が世界の指標のひとつになっているが、Libor(翌日物)の金利が2.14%から1.94%に下落した。世界的に安心感の台頭がみられる。
それにしても10月のこれまでの相場の変動は、歴史的に見ても類例がないくらい激しかった。
これまでデータをみるとNYダウの下落幅のワースト10のうち10月に3回、下落率でみると10月は5回も顔を出している。
「なにかcosmic order(宇宙の法則)が働いているのか」と考えたくなる。
最近の金融市場と株価の動きを的確に予想したアナリストのウッティ・ドーシィの言い分が注目されている。
「いまは株を売るときではない。もし可能なら注意して相場を見て火曜日(14日)までは傍観者でいよう」という。「相場に浄化作用があり、2001年9月26日後のような反騰相場がでる」。2001年9月は同時テロ事件のあったときだ。この彼の発言は先週末のこと。
彼はMarket Semioticsを相場分析に駆使するという。一時は社会科学の世界で流行した記号学のことだが、私には未知の世界だ。注目してみたい。