任天堂(7974)が昨日、東京代々木競技場でNintendo Conferenceを開いた。ゲーム業界が集まるゲームショーには出品せず、独自のショーを続けてきたのは、アップルと同じだ。
目玉はDSの第3世代である「DSi」を発表したこと。11月1日から国内で販売、海外は来年とした。
新DSにはカメラ、音楽、インターネット機能をつけ、薄く、軽く、画面を大きくした。ただサイズの改定はそんなに大きなものではなく、アッピール性には乏しい。
カメラは30万画素なので、現在の携帯電話の質より劣るが、様々な加工の仕方が組み込まれた。音楽と同様で、単に聞くだけでなく、自分で好きなように変えることができる。アップルを意識した機軸である。
価格は18,900円だ。
この商品に対しての海外の評価は多分にアップルの顧客層への攻撃とみている。
岩田社長は国内で2300万台普及し、世帯の普及では1世帯で1.8台だが、これからは1人に1台の普及を目指す戦略をとる。それには新しいソフトの出現がかぎだ。
注目を引いたのはWii Musicで、宮本専務は「このソフトが成功すれば、ゲームなのか音楽なのか?」という問題を指摘した。
Wii SportsやWii Fitと同じように、Wiiの新しい分野を開拓する。
今週の任天堂株は、新DSに冷めた評価をして下落してきたが、今回のカンファレンスから受けた印象は、競争相手のない新しい分野を開拓するという「ブルーオーシャン論」の経営が生きているということであった。