東京市場が休み中の1日を含めて、今週のウォール街は先週末2日分の上昇率の3分1を消した。議会での金融市場の救済案の審議が始まったが、反対論も出てきて、成り行きに一喜一憂する。
バーナンキ議長は「救済策が通らなければ、1930年代の恐慌の再来の可能性」と強調する。
ただ、ウォール街での株式市場での金融株の動きには変化が出てきた。
7月の相場の下落のきっかけになった住宅公社2社の株価がこのところ上昇し始めた。
昨日はファニメィ(FNM)が+65%と$1.31で引けた。先の安値は$0.35であった。
フレディマック(FRE)も+55%で$1.32の引け。安値は$0.25であった。それぞれ安値から3.7倍~5.2倍の上昇率である。1日の上昇率は低位株でもあってすごい。
一時は国有化され株式価値はゼロになるとみられ売り急いだが、最近は投機家の買戻しか、あるいはファンダメンタル面からみた、確信をもった機関投資家の買いがあるのか?
外部からは知る由もないが、6月まで大量投資を続けてきた世紀の投資家のビル・ミラーはどう動いているのか?
昨日の注目したい動きのひとつは、ウォーレン・バフェットがゴールドマン・サックス(GS)に50億ドル(5300億円)投資するというニュースが流れた。優先株で資金をいれる。
ウォール街の動きに、だれよりも精通する投資家の行動だけに注目したい。
また三菱UFJのモルガンスタンレー(MS)への投資もウォール街では歓迎されている。
久しぶりに日本のプレゼンスが出た。
ウォール街は表面は別として、底流では地盤固めの動きが出てきている。