足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

銀行株の上昇の意味

2005-08-30 18:51:52 | 株式
今日の業種別の値上がりベスト3は鉄鋼、銀行、証券だ。外人投資家が今回の東京市場の上昇の原動力になっているが、いずれも持たざるリスクを感じ始めたところが多い。
この日の鉄鋼の上昇の一因はウォール街での鉄鋼株の反騰。モルガンスタンレーが「在庫調整が進み第4四半期には鉄鋼会社の業績は上昇」として再び推奨を始めた。今年の前半は中国の在庫調整で弱気をする機関投資家がふえ、米国の鉄鋼株の株価も調整した。最近の株価の動きは鉄鋼の需給は中国だけでないことを証明。
銀行株は今週の米バロンズ誌が薦めた。今月に入ってから同誌は日本株を取り上げるのは、これで3回目。東京市場に強気しているのが分かる。銀行は日本経済の回復のシンボルとみている。これまでは金融システム不安の解消を材料視したが、今回は違う。かなり前向きの評価だ。困っているのは外人投資家で2003~2004年の回復相場で儲けて利食いしたところが多い。銀行株がTOPIX指数Xを押し上げているので、組み入れの少ないところは成果が見劣りする。
米バロンズ誌は証券株にも注目する。やはり日本の景気の自律回復で株価が上昇すれば恩恵を受けるとみる。
今回の上昇相場を小泉首相の解散が材料と見る向きもあるが、それは間違い。
5月17日から日米株価の間にパァフォーマンスの差が出てきている。その間、日経平均は+15%、NYダウは+1.22%。
この事実をみると東京市場はトレンドとしてNY株に同時平行して動いてはいるが、その原動力は景気の回復を買い始めたといえる。
資産バブル崩壊後、余りなかった現象が株式市場で見られるようになってきた。
本日のIPO(新規公開)のジャパンベストレスキューシステム(2453・マ)は初日に寄らなかった。
公開株数が1800株と少ないのと、日常生活のトラブル解決の「生活救急車」というビジネスモデルは確かにおもしろい。
ただ人気が先行するようなら注意。理論株価はIPO価格と大きくは開いていない。2日目の午前中に値がつくかどうかが、投資するかどうかの判断のカギ。