ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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労働基本権にかかる検討が進んでいます

2010-12-17 18:33:23 | 日記

 国家公務員制度改革推進本部の「国家公務員の労働基本権(争議権)に関する懇談会」(争議懇)が11/26発足し、本日5回目が開催されています(執筆段階で討議結果は把握できませんが・・・)。

 この争議懇は、①自律的労使関係を構築する上での争議権の意義②争議権を付与する場合における公務員の職務の公共性と争議権を調和させるための規制措置などを検討するために、蓮舫公務員制度改革担当大臣の下に有識者を集めて設置されたもので、労働組合関係では、丸山建藏元連合副会長(元国公連合委員長、元国公総連委員長(全農林))が委員として議論に参加されています。

 また、本日、年末の挨拶を兼ねて江崎孝参議院議員と懇談したところ、議員のお話では、12月14日に民主党公務員制度改革プロジェクトチームの会議が開催され、「国家公務員の『労働基本権』付与に関する基本的な考え方(案)」がPT三役案として示されたようです(江崎孝参議院議員のHPに掲載されています)。

 すでに政府の国家公務員制度改革推進本部事務局より、討議用の「たたき台」が示されていますが、この素案は成案化されることで民主党の考えとなり、政府案との調整を行いながら最終的な法案作成を行うこととなるとのことです。

 労働基本権は、協約締結権のみが付与されてもその効力は限定的となり、ストを実施する・しないは別として、争議権に裏打ちされた交渉が行われなければ、交渉による労働条件の改善は不十分なものとなってしまいます。 

 今後、この素案や争議懇の議論を踏まえ、民主党PTにおける意見を反映させて、年内にPT案としてまとめることになると思われますが、私たちも公務労協に結集し、完全な労働基本権の確立をめざして、引き続き取り組みを強化していきます。

 政治情勢は不透明感が否めませんが、政治顧問や連携議員と協力するなど政治的影響力を確保し、年明け以降の様々な改革に対し、組合員のみんさんとも情報を共有しながら、中央本部として適切に対応していきたいと思いますので、引き続き運動への結集をお願いします。【谷】


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2 コメント

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一言だけ (虎ノ門の穴)
2010-12-18 11:19:56
お久し振りです!
委員長相手に投稿するのは勇気がいりますし、話が変わるのでどうかと思いますが、公にした方がいいので一言。
今年度から、当省も各予算の執行状況を公表するようになりました。(それはそれで良いことだと思っています。)
しかし、担当も忙しかったり、また不況もあり公共事業の取り合いで当初の見積もりより安価に落ち着いたりなどいろいろな事情で思ったよりも執行できない場合があります。
近年はこのようなケースが問題です。どうやら、それを無理やり「何とかしろ!」という指示が霞ヶ関からあったようです。一組合員の方からの相談だったのですが、このような話は職員団体としては真摯に受けとめる必要があります。
予算の執行残を重要な他の案件等に効率的に使用することは逆にいいことだと思いますが、単に「何とかしろ!」というのは時代錯誤もいいところです。
あわせて、職員団体としては職場点検も大きな役目であると思います。もしかしたら某所の担当者レベルでの言い方だったかも知れませんが、曖昧な予算執行は、下手をしたら最後にはその個人が責任を負わされる時代です。
職員団体側から「モラル」の話をするのは悲しいことですが年度末を注視すべきです。労働基本権回復という目標があるからこそ、襟を正した職場にする必要がある思いますので一言申し上げました。

ついでにもう一言。
いつも申し上げますが、民間製造業では通用口を通って着替え、社訓を読み上げて体操をしてそれから就業時間が始まります。
公務員の感覚として、ぼちぼちと就業時間にあわせて就業開始以降に出勤する方々の状況が果たしていいのかと思っています。
既に2割は民間の方々の協力を得ている職場になってしまったのであり、今後そういった方々とお付き合いし、あわせて組織化するのであれば、昔の「お役所」感覚からおさらばすべきだと考えています。特に上司が残っているから、という残業など全く不用です。

前述しましたが、労働基本権が回復されるということは、労働側にとっても曖昧な慣行が通用しないというもの凄い変化であり、また交渉内容もHPに掲載されるという時代だということを考える必要があると考えます。

年寄りの一言でした。
新年来月はよろしくお願いします!


もしかしたら、労働基本権回復を求めているはずの労働側こそ大変かも知れません。
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ご意見拝聴しました (【谷】)
2010-12-19 21:25:57
「虎ノ門の穴」さんお疲れ様です。書記長ブログなどにもコメントいただいており、感謝します。

私の投稿にも、気がついた際は遠慮なさらずコメントをお願いします。

予算執行の問題やこれまでに慣行など、職場段階では種々の課題があると思います。

ご指摘のとおり、そうした問題については、組合(敢えて職員団体とは言わず組合とします=現状の職員団体制度が公務員の団結権を一部制限していると私は考えています)として、しっかりウォッチ、検証し、改善すべき点はしっかり使用者にも交渉等を通じて、改善を図る必要があります。

こうした職場で起きている課題や組合員の不満、不安を汲み上げ解決を図ることが、まさに、組合の存在意義にもつながるもので、そのための支部、地区本部の役割は大きいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

労働基本権回復についてですが、ご指摘のとおり、基本権が回復するということは、これまで、どちらかというと第三者機関である人事院に任せていた労働条件の改善を労使交渉によって労使の責任において決定する、そして、そこには公正性と透明性が求められてくるだろうことは論を待ちません。

使用者側にも適切な労務・人事管理が求められ、私たち組合側にも、責任ある交渉によって自らの賃金や労働条件を決定していくという重い課題を背負うということであり、これは、中央のみならず地本段階、場合によっては、支部段階でも求められることですので、ともに、新たな制度構築に向け執行体制や交渉態勢など強化していく必要があります。

来年も公務労働にとって厳しい不透明な情勢が続くと思われますが、大きな改革が山積しています。是非、来年1月に開催される中央委員会においても、職場の状況を踏まえつつ、今後の運動のあり方について、大会に次ぐ議決機関たる中央委員会として、真摯な論議と方向性を見出していただければ幸いです。

そのためにも「虎ノ門の穴」さんの活躍を期待しております。
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