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あちらもこちらも「複雑怪奇」

2012-05-18 18:52:29 | 日記

「欧州の天地は複雑怪奇」・・・・・1939年8月、ナチスドイツが独ソ相互不可侵条約を締結したことを受けて、それまでドイツと対ソ連軍事同盟の結成に向けて協議を続けていた平沼騏一郎内閣が、外交方針を狂わされた末に総辞職した際の声明の一節です。

さて、現在の欧州。財政緊縮路線に異議を唱える勢力が強い支持を得てきています。フランスでは社会党の大統領が誕生し、ギリシャでは選挙の結果、緊縮派の連立与党が過半数割れに至り、新政権を樹立することができず、再選挙に突入しました。フランスの場合は、サルコジ前大統領のキャラクターの問題もあったのかもしれませんが、国民に新たな負担を求めることは一筋縄ではいかないものであるとの認識を強くした次第です。

それにしても、「ユーロ圏」という一大経済圏を築いたがゆえに、ギリシャのような小国の政治情勢が世界の金融資本市場を揺るがす事態に至っているのですから、現代の世界情勢も、まさに「複雑怪奇」と言えます。

財政問題といえば、日本においても「社会保障と税の一体改革」の一環として、消費税率引上げ法案の審議が始まりました。しかし、与党内には、公然と当該法案に異議を唱える勢力が存在します。議院内閣制の下では内閣と与党は一体となって政策の立案・遂行を行うはずであるのに、未だにガタガタしている。これもまた「複雑怪奇」。

また、与野党間で合意したはずの原子力規制庁設置法案も、外相、防衛相の問責2閣僚の辞任を求めて野党が審議入りに応じず、宙に浮いてしまっています。原子力行政と外相、防衛相は直接の関係がないにも関わらず、また、原発の再稼働を議論するにあたっての重要な要素となるはずの法案であるにも関わらず、何ら法的根拠のない参議院の問責決議をもって国政が停滞する。実に「複雑怪奇」。

その余波を受けているということばかりではないのでしょうが、国公制度改革関連4法案は相変わらずの店晒しです。いたずらに「審議拒否戦術」を振りかざすのではなく、政府案が気に入らないのであれば、対案を提出する等、議論の方法はいくらでもあると思います。オープンな場で深度ある議論を行うことこそが、選良としての責務ではないでしょうか。政治は「単純明快」が一番だと思います。

【ふく福】

 


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