ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

本ブログは全財務労働組合中央本部及び地区本部役員が持ち回りで掲載しています※PC版表示にすると背景がおしゃれになります

矛盾

2012-05-31 22:07:06 | 日記

 昔々、楚の国で矛と盾を売り歩く商人がいました。その商人は「この矛は大変鋭く、どんな盾も貫く」と言って矛を売り歩き、また、「この盾は大変強固で、どんな矛も貫く事は出来ない」と言って盾を売り歩きました。ところが、「では、その矛でその盾を突いたらどうなるのか」と尋ねる者が現れました。商人は返答に困まりました。

 

 有名な故事、「矛盾」です。矛盾の意味は論理的に辻褄の合わない事、といった感じでしょうか。たしかに、どんな盾も貫く矛と、どんな矛も貫く事ができない盾は、論理的に考えるとどちらか一方しか存在しません。ふたつが両立するなんてことはあり得ないのです。ところが、我々が生活する日常において、様々な矛盾が生じている気がします。その矛盾について、某バラエティ番組で様々な矛盾の検証を行っていますね。余談ですが、私は某番組が深夜枠で放送されていたときからのファンです。

 

 なにかと話題の生活保護制度についても、一部報道等で生活保護支給の考え方について、矛盾を指摘している見方もあります。生活保護支給の基本的な考え方は、困窮の度合いに応じて必要な保護を行い、最低限度の暮らしを保障し、自立を助長する制度の基に、その最低限度の暮らしを担保するために受給資格者に対して支給しています。しかし、一方で最低賃金のアルバイトを1日8時間週5回行った(税金等もろもろを支払うことを前提)としても、生活保護を受給した方が収入(表現が適切かどうかは別ですが、要するに得るお金)が多い場合があるとか。このことが、生活保護及び最低賃金の両方が憲法25条の理念に則っているにも関わらず、最低賃金では最低限度の生活が保障されていないのか、それは論理的におかしい、という見方らしいです。リーガルマインド等について滅法弱い私には判断が出来ない内容ではありますが、兎に角生活保護と最低賃金を天秤にかけたときに秤の偏りがある、つまり矛盾であると指摘する見方があるようです。但し、生活保護を受給した場合、資産保持等生活に制限があるため、一概に収入ベースで秤にかける事は難しいですよね。ただし、医療費や交通費の助成があったり・・・う~ん・・・。

 

 協約締結権の回復を包含した国家公務員制度改革関連四法案の中には、勤務条件法定(条例)主義の原則を盛り込んでいます。あれ?勤務条件を労使間の交渉・取り決め、協約で決定するシステムを構築したいと考えているのに、そうではなく、法律で決めてしまうのか?それって従前と変わらないのでは??と、我々が目指す協約締結権・労働基本権の回復についても、その内容に一部矛盾、と思われる内容があります。当該法案については、今週中の審議入りを目指すと言われていますが、もし今国会中に成立したとしても、運用面で課題を残す可能性があります。我々の戦いはいつ安息の時を向かえるのでしょうか。【大将】

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿