ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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r>g (r:資本収支率 g:経済成長率)

2015-02-05 17:07:27 | 主張
この不等式をご存知だろうか?

最近テレビや雑誌、新聞で話題の人、「トマ・ピケティ」氏が提唱する式である。

若干43歳のパリ経済学校教授で、歴史的なデータ収集などに
約15年の歳月をかけた「21世紀の資本」は、700ページを
超える学術書にもかかわらず、たちまちアマゾンの総合売り上げ
ランキング1位に踊りでて、現在までに十数カ国で累計100万
部を突破、日本語版も13万部に迫る勢いとなっているようだ。

その研究は、税務当局の保有するデータを活用し、富裕層の
資本(富)の所得の状況を丸裸にし、彼らがいかに国民全体
の富や所得を独占しているのかを明らかにするものであり、
これに基づく理論モデルは経済学界を猛烈な論争を巻き起こ
しているとのこと。

日本でも話題になっており、労働組合では公務労協代表者会議
で吉沢事務局長が読破したことを自慢し、政治では安倍総理が
反論?し、マスコミではNHKクローズアップ現代が特集を組み
本人が出演した。

読むかどうか以前に、まだ購入すらしていないので内容については
細かく触れないが、某経済冊子に掲載された「20分でわかるピケティ
完全理解」を読む限りの感触では、所得と資本(富)の格差は1970年代
以降の金融自由化や累進課税の緩和により格差が増大しているとのこと。

なお、ピケティ氏は決して共産主義のような富を平等に分配すること
を主張しているのではなく、労働所得からの貯蓄で富を蓄積できず
富の不平等が時代を超えて固定化されてしまい、能力主義や機会の
平等性が脅かされることを危惧している。

もう少し読みこまないと核心部分が見えてこないが、今後700ページの
本を読むかどうかは明言を避けたい(苦笑)

【ミク@♂】