年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

同級生と飲む

2010-03-30 00:00:00 | Weblog
 60歳も過ぎれば再びお互いのしがらみもなくなり楽しく相手の人生の経路に対して素直に聞くことができるのだろう。
 ひと月前に高校・大学時代のI君から連絡があり、どっか就職したいので世話をしろ、と履歴書持参でやってきた。そして運良く、彼が38年間勤務した銀行での職業能力を生かすことができるような仕事が見つかり4月1日から就労することになった。今夜は、60歳の定年後ハローワークにつながりのある団体の長を1年間勤め、昨年は大学院で学び先月卒論を提出したばかりの、そのI君、同銀行出身で高校時代は同じ電車で通学していたY君、それにいつもの野球部出身H君の4人で、とりあえずのI君の再出発の祝杯をあげることにした。
 ゴルフ以外は何もすることがない毎日を送ることの不安を持つI君の話ももちろん重みがあったけれど、今夜の話の中で私にとって更に重くのしかかってきたのはY君の話であった。
 Y君は水産学部で学びたく、浪人後北海道大を受験した。しかし新潟周りの夜行列車で熱を出してしまい、おまけに先に入学していた友人の住む北大内の寮でダウンし力を発揮できなかったんだろう、結果不合格。その思いを自分の息子に託したのかもしれない。彼の息子が東京での水産関係の勉強を選んだ。入るのが難しい大学である。教職課程を取っており、故郷の中学校で実習をし、それが終わって東京に帰る夜、突然亡くなった、と聞かされた。逆縁である。先に子供を見送る親の哀しみを聞いた。今年で13回忌を迎えるんだと言った。