暘州通信

日本の山車

◇00242 日部神社祭

2009年08月18日 | 日本の山車
◇00242 日部神社祭
大阪府堺市草部
日部神社(くさべじんじゃ)
□祭神
クサカベヒコザオウ 日下部彦坐王
ジンムテンノウ 神武天皇
ミチノオミノミコト 道臣命
合祀
スサノオノミコト 素盞嗚尊
イザナミノミコト 伊弉冉尊
スガワラミチザネ 菅原道真
□祭は、一〇月上旬。
□山車(だんじり)
・石橋
・上
・原田
・馬場
・太井
・萬崎
(順不同)
□汎論
 日部神社は延喜式神名帳に記載される古社。祭神クサカベヒコザオオキミ(日下部彦坐王)は日下部氏を祀る。クサカベヒコザオオキミは日下部氏の祖神。全国にある日下部氏の惣社(総社)とも言える由緒ある神社。
 創祀は不明だが、もとは輪の内にある古墳のうえに祀られており、明治末期に現地の寺山に遷座となった。古事記伝に神武天皇東征のおり上陸した日下の蓼津の地とされる。
 筆者按ずるに、当時の大阪は生駒山の麓まで波が打ち寄せる茅渟の海で枚岡市の六萬寺、野崎村などは海岸汀線だったのではと推定する、のちに大和川は現在の八尾市弓削のあたりでおおきく北に蛇行し、大東市のあたりで寝屋川と合流。住道(すみのどう)、徳庵鴻池新田を経て南西に流れ、さらに石山(現在の大阪城)あたりで淀川に合流。大阪城から南にかけて上本町、高津、椎寺町、夕陽丘から天王寺、茶臼山にいたる広義の上町大地は横に長い島状で、大阪埠頭のある天保山あたりはわずかに浅い土地だったかもしれないと想像する。菅原道真が九州に左遷となったころ、淀川を舟でくだり、途中叔母を訪ねたさいには七軒家のあたりで下船、その先は渺々たる海がひろがっていた。住吉大社も創祀時は海に面して建てられていた。
 大阪市から奈良に向かう近鉄線駅に日下があり、孔舎衛坂駅(くさえざかえき)がある。大和三輪に一大勢力を誇った出雲系大物氏はナガスネヒコ(長髄彦)、ニギハヤヒノミコト(饒速日命)をして神武天皇勢力と戦い、ジンムテンノウを退けた地とされる。古事記伝に言う「くさか(くさか)」はこの東大阪市の日下かもしれない。
 ジンムテンノウは、日向の国を出立したあと、豊後にしばらくとどまり、さらみ吉備の国で相当の日時をかけて兵を養い、粮秣を蓄えて畿内に向かっている。地元勢力に押されて難波、和泉の地では上陸を果たしえず、南下して紀州熊野に上陸、吉備の久米部氏の力をかりう兔陀にいたっているが、なかでも功績の大きかったのが、ミチオミノミコト(道臣命)である。
祭神のクサカベヒコザオウ(日下部彦坐王)は古代出雲氏の一氏族と考えられ、ミチオミノミコトと日下部氏とは同一視できないとおもうがいかがだろう。

□外部リンク
◇高知保皇神について思うこと。。。其の貳のふたつ――斎殿原にあった神祀りと高智保皇神――
2009/8/14(金) 午後 5:02
... のように赤色系の衣を着ることの出来る位の高い宮司があたります。  まさに太陽信仰の神の色なのでしょう。。。  この太陽信仰の神事一切を取り仕切っていたのが都万神社宮司家、海人族である日下部氏(法元家)でした。さらにその神事におい ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/ruriironohahasama/5515249.html

◇長崎の古写真考 目録番号: 51 飽の浦恵美須神社(1) ほか
2009/1/29(木) 午後 5:47
... 以下略  目録番号: 51「飽の浦恵美須神社(1)」と目録番号:1694「長崎稲佐海岸(2)」とも日下部金兵衛アルバムらしい。両方とも神社裏の同じ高台から撮影している。 ... 先のビル「菱重興産第二別館」あたりにあった続きの岩場から撮影されたと ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/misakimichi/49404453.html

◇日下部でございます。
2008/12/21(日) 午後 4:29
... あめり様は、いつものお勤め先のお向かいにあります、神社様の境内にお入りになりました。 団粒化した土を採取に行かれたとのことでございます。 ... それは、ばちがあたりますよっと、苦言を申し上げましたが、お大切にお育てになれば ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/amerikobayashi/21429709.html

◇愛宕神社と桜田門外の変
2008/8/10(日) 午前 7:44
... この愛宕山には愛宕神社があり、安政7年3月3日、桜田門外で井伊直弼を討ち取った浪士18名は ... 俊斎が婿養子に入った日下部家の原姓が海江田である事による。 ... 井伊屋敷は現在の国会議事堂の正門のあたりにあった。 桜田門まで目と鼻の先 ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/another_summer_day_05/35063626.html

◇雨宮姫
2008/4/1(火) 午前 1:31
... このあたりから川幅が急にせばまり、流れも速さを増してくる。 ... 雨宮姫は小国町の雨宮神社に祭られた阿蘇神社祭神。 小国町の氏族と阿蘇氏の政略結婚で姫は阿蘇氏にとつぐ。 ... おそらく古くは日下部の関連がありそうだ。阿蘇氏は鉱物 ...
 http://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/41888896.html