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「地域総合型スポーツクラブ」が切り開く「スポーツ立国」への道。

2015-03-21 | ■野球/バファローズ/スポーツ

今年の秋、「スポーツ庁」がスタートします。タイミング的に、2020年の東京五輪の成功に向けての新省庁の創設と考えがちですが、スポーツ評論家の玉木正之さんは、「それは間違った考え」と断言しています(2015年3月20日付けデーリー東北「現論」)。

玉木さんのスポーツに対する考え方が私は昔からとても好きで、著書『スポーツとは何か』(講談社現代新書)に書かれてある「スポーツの基本は遊びである」という考え方には深く共鳴したものです。日本人が古来持っていた「遊び心」を失ってしまった明治時代に、欧米から「近代スポーツ」が入ってきたことが「不幸」だったと玉木さんは言う。この記事でも触れていますが、前回(1964年)の東京五輪を機に、日本のスポーツは「企業、学校、体育、部活」のものになった。私たちが小さい頃に目にした「スポ根もの」の漫画、あるいは部活での体罰・シゴキなどはその象徴といえるかもしれません。玉木さんは、今、スポーツ庁の創設を機に、日本は本当の意味の「スポーツ立国」つまり、スポーツによる豊かな社会づくりを目指して「地域社会、スポーツクラブ」へと「大変化しようとしている」としています。

国レベルでは、スポーツ庁によって、各省庁バラバラで進められてきたスポーツ関連の施策が一本化されることになります。では地域では、というと、玉木さんが期待を寄せるのが「総合型地域スポーツクラブ」です。あくまでも「地域単位」で、様々な種目のスポーツを楽しみながら体験できたり、子どもたちがレベルアップできるよう専門家による指導が行われたり、一人一人のニーズに合わせたスポーツへの接し方ができる場です。総合型地域スポーツクラブが最初に提唱されたのは、1995年のことですからもう20年も前なんですね。クラブ数は少しずつ増えてきていますが、スポーツ振興基本計画で掲げている「すべての市町村に少なくとも一つのクラブ」にはまだ時間がかかりそう。

同じ新聞に、この4月から始まる八戸市立柏崎小学校における新しいスポーツ指導の形が紹介されていて、おーっと思いました。それは、学校による「部活」とも総合型地域スポーツクラブとも違う、「愛好会」形式。八戸市が独自に進めている「地域密着型教育」、つまり学校と地域の連携を進めるための仕組みを活用して、保護者や地域住民そして学校が「愛好会」という名称で、野球やバトントワリングなど7つの活動を支えるというもの。まさに「三位一体で活動を支える」形です。先日触れた「教員の多忙化」の解消にもつながりますね。

どういう形にしろ、子どもたちはもちろん、大人も生涯にわたってスポーツに親しんだり、関わっていったりできるようなスタイルが「普通」になればいいなと思います。

 

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