NPO法人青森県消費者協会は、衣食住、契約、福祉、環境などの消費者(生活者)問題に関わる啓発や相談、救済など、主に「大人」向けの活動を行っている団体です。ただ、以前から子ども向けの消費者教育、金融教育にも取り組む必要性を感じていたということで、今回、初めて子ども(小学校3~4年生)を対象とした「お金の教室」を開催することになったとのこと。ちょっと様子をのぞいてきました。
基本的に親子で参加が原則ですが、子どもと親、それぞれ別のプログラムが用意されていました。「めざせ!買い物名人」と銘打たれた「子どもの部」の方は、初めての試みとあってか、参加者もこじんまりと12名。お母さんたちは、別室で大人向けの金融教室です。子どもたちは、3つのグループに分かれ、まずはそれぞれ自己紹介。名前と学校名のほかに、お年玉を何に使ったか、ということも話してもらっていました。
進行を務めるのは、消費者協会の職員の女性の方です。いつもは大人向けの講座の講師を務めておられるのだと思いますが、子どもたちにもとてもわかりやすい話し方、進め方をされていて、感心しました。まず最初に、お母さんがパートで3時間働いた、という設定の紙芝居で興味を引きつけます。さて、お母さんは3時間働いて、いくら給料をもらったでしょうか?と子どもたちへの問いかけ。子どもには見当もつかない。答えは2,000円。青森県の最低賃金が619円/時間であることを紹介し、その3倍だとすると1,857円なので、それより少し多いぐらいのお給料をもらったということになりますね、という感じで進められていきました。
そして、子どもたちに新たな問いかけ。「2,000円」って、高いと思う?安いと思う? 子どもたちの返事はまちまちです。そこで、また紙芝居に戻って、お母さんは仕事で疲れてしまって、家族4人の夕食を作る元気がなくなってしまった。だから、みんなで「2,000円」でカレーライスの材料を買って、カレーを作ることにしよう!
2,000円の模擬紙幣が各グループに配られ、それぞれお役割分担を決めたあと、会場の一角にしつらえられた「くまさんショップ」で買い出しに出掛けます。商品は写真を手のひら大のパネルに貼ったもの。もちろん全部手作りです。店員を務めるのは、やはり消費者協会のスタッフのみなさん。
野菜、肉、ルウ、味付けなどのコーナーに分かれた店で、子どもたちはそれぞれに話し合いながら、電卓を片手に買い物をしていきます。たとえば、「肉」にしても、豚肉、牛肉、鶏肉、ひき肉と種類が豊富で、しかも「高級肉」とそうでない肉まで準備してありました。じゃがいもやにんじんまで「高級」がおいてあります。ここは子どもたちの思案のしどころです。あるいは、サラダ用の野菜も売っているので、サラダは作るか作らないか。
買い物が終わったら、それぞれ買った物を書き出して、残金と照合します。「工夫したところ」も書く。そして最後に各グループからの発表会。どのグループもできるだけ安い材料を選んでいるのかと思いきや、たとえば、肉だけは高級にしたグループや、サラダをあきらめてカレーの材料を高いものにしたグループ、できるだけ安くあげるために、肉は「一番安いけどおいしい」ひき肉を選んだグループなど、それぞれ、「お金の使い方」に特徴が出たことが面白いなと思いました。
お金の使い方は、その人の生き方や考え方が如実に表れるものです。こういう形で、子どもたちがお金を使うトレーニングを重ねることはとても大事なことですね。今回は、小学校3、4年生が対象でしたが、これが5年生や6年生だったら、あるいは中学生、高校生だったら…と考えると、それぞれの発達段階に合わせた「お金の使い方学習」のプログラムが必要だろうと思います。今回は「消費税」なんかはまったく考えないプログラムでしたが、中学生あたりなら消費税や保険、年金などのお金の仕組みを学ぶことも必要になってくるでしょう。その際も、今回のプログラムのように、「話を聞く」だけでなく、自分で「疑似体験」をしながら体得してもらう工夫が大切ですね。
基本的に親子で参加が原則ですが、子どもと親、それぞれ別のプログラムが用意されていました。「めざせ!買い物名人」と銘打たれた「子どもの部」の方は、初めての試みとあってか、参加者もこじんまりと12名。お母さんたちは、別室で大人向けの金融教室です。子どもたちは、3つのグループに分かれ、まずはそれぞれ自己紹介。名前と学校名のほかに、お年玉を何に使ったか、ということも話してもらっていました。
進行を務めるのは、消費者協会の職員の女性の方です。いつもは大人向けの講座の講師を務めておられるのだと思いますが、子どもたちにもとてもわかりやすい話し方、進め方をされていて、感心しました。まず最初に、お母さんがパートで3時間働いた、という設定の紙芝居で興味を引きつけます。さて、お母さんは3時間働いて、いくら給料をもらったでしょうか?と子どもたちへの問いかけ。子どもには見当もつかない。答えは2,000円。青森県の最低賃金が619円/時間であることを紹介し、その3倍だとすると1,857円なので、それより少し多いぐらいのお給料をもらったということになりますね、という感じで進められていきました。
そして、子どもたちに新たな問いかけ。「2,000円」って、高いと思う?安いと思う? 子どもたちの返事はまちまちです。そこで、また紙芝居に戻って、お母さんは仕事で疲れてしまって、家族4人の夕食を作る元気がなくなってしまった。だから、みんなで「2,000円」でカレーライスの材料を買って、カレーを作ることにしよう!
2,000円の模擬紙幣が各グループに配られ、それぞれお役割分担を決めたあと、会場の一角にしつらえられた「くまさんショップ」で買い出しに出掛けます。商品は写真を手のひら大のパネルに貼ったもの。もちろん全部手作りです。店員を務めるのは、やはり消費者協会のスタッフのみなさん。
野菜、肉、ルウ、味付けなどのコーナーに分かれた店で、子どもたちはそれぞれに話し合いながら、電卓を片手に買い物をしていきます。たとえば、「肉」にしても、豚肉、牛肉、鶏肉、ひき肉と種類が豊富で、しかも「高級肉」とそうでない肉まで準備してありました。じゃがいもやにんじんまで「高級」がおいてあります。ここは子どもたちの思案のしどころです。あるいは、サラダ用の野菜も売っているので、サラダは作るか作らないか。
買い物が終わったら、それぞれ買った物を書き出して、残金と照合します。「工夫したところ」も書く。そして最後に各グループからの発表会。どのグループもできるだけ安い材料を選んでいるのかと思いきや、たとえば、肉だけは高級にしたグループや、サラダをあきらめてカレーの材料を高いものにしたグループ、できるだけ安くあげるために、肉は「一番安いけどおいしい」ひき肉を選んだグループなど、それぞれ、「お金の使い方」に特徴が出たことが面白いなと思いました。
お金の使い方は、その人の生き方や考え方が如実に表れるものです。こういう形で、子どもたちがお金を使うトレーニングを重ねることはとても大事なことですね。今回は、小学校3、4年生が対象でしたが、これが5年生や6年生だったら、あるいは中学生、高校生だったら…と考えると、それぞれの発達段階に合わせた「お金の使い方学習」のプログラムが必要だろうと思います。今回は「消費税」なんかはまったく考えないプログラムでしたが、中学生あたりなら消費税や保険、年金などのお金の仕組みを学ぶことも必要になってくるでしょう。その際も、今回のプログラムのように、「話を聞く」だけでなく、自分で「疑似体験」をしながら体得してもらう工夫が大切ですね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます