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キャリア教育に"燃える"青森青年会議所

2007-11-19 | └キャリア教育
昨年度、(社)青森青年会議所(青森JC)が神奈川県川崎市のNPO法人キーパーソン21と共に、ある中学校で実施した「夢発見ワークショップ」。今年、ちゃんとその2回目の仕掛けを用意してくれました。

平日だというのに、JCのメンバーの皆さんが、理事長以下15人以上も参加しています。まずは生徒の前での自己紹介。どのメンバーも、青年会議所らしいと言うのか、元気で明るくはきはきした話しぶりでしっかり生徒たちにアピール。このへんはいつも感心させられますね。そのあと、3クラスに分かれてワークショップの開始です。

今回も、キーパーソン21のスタッフがそれぞれの教室に一人ずつ入ってファシリテーターを務め、JCのメンバーはそれを5~6人でサポートする態勢。

去年の1年生が、今年は2年生になっています。去年の「好きなものビンゴ」と「お仕事マップ」の二つのワークに引き続き、今年のツールは「コミュニケーション・ゲーム」。「伝わる」、「尋ねる」、「お願いする」という“関門”が三つ用意されていて、それぞれ、「お題」が与えられてそれを順番にクリアしていきます。関門ごとに点数をつけ、最後にグループごとの合計得点を競うという趣向です。優勝チームにはプレゼントを用意している…というファシリテーターの前振りで、生徒たちも俄然やる気を出すようです。昨年も、ビンゴゲームで競わせる、という手法でしたが、子どもたちの積極性を促すためには、ある程度競争心をあおるという工夫も大切なのかもしれません。

第一関門の「お題」は、欠席したクラスメートの家に学校のプリントを届けに行って、たまたま出てきたお父さんにそれを伝えるというもの。「こわいお父さん」役のJCのメンバーが教室の各所に陣取っていて、生徒たちはそれぞれにプリントを持って伝えにいく。そのコミュニケーションを評価するのはJCメンバー。きちんとあいさつをできたか、用件をしっかり伝えたか、態度はどうだったかといった点について、一人一人に5点満点で点数をつけてあげます。

続いて第二の関門は、修学旅行で道に迷ってしまい、ベンチに眠そうにして座っている老人に道を尋ねるという設定。これも、「眠そうな老人」役は青年会議所のメンバーが務めます。最後の関門は団体戦で、グループ全員で挑戦します。携帯電話の料金プランがいくつか示され、最も高額のプランで契約したいとお父さんにお願いをする。お父さんを納得させるために、どんな作戦を練るか、どんなお願いの仕方をすればいいのかを一生懸命考えていました。

今回もまた、青年会議所の力が非常に大きいと思いました。いつも接している「先生」ではない、外部からやってきた大人たち。彼らがニコニコしているだけで子どもたちはほっとするのではないでしょうか。コミュニケーションを考えるワークショップには、彼らの笑顔と“おやじギャグ”が本当によく似合う。

今日のワークショップに先立って、昨日、青森JC主催のキャリア教育シンポジウムが開かれたのですが、その席上紹介された昨年の生徒の感想の中に、「こんなに多くの大人が自分たちを見守ってくれることがうれしい」というのがありました。これはキャリア教育に関わる大人にとって、最高にうれしい言葉ですね。

昨日のシンポジウムでは、恥ずかしながら私もパネリストの末席を汚させていただき、「行政」という立場から現在の取組(キャリア教育のネットワークづくり、連携がスムーズに進むような仕組みづくり)について紹介させていただく機会を得ました。その時私が思ったのは、今、青森県で最もキャリア教育に「燃えて」いるのは、きっと青森JCだろうなということ。とにかく、子どもたちに「かっこいい大人」の姿を見せたいという思いがストレートに伝わってくる。自分たちみたいな大人になれ!とまでは言わないけど、とりあえず背中を見てくれ!というある種の自信。もしかしたら、「学校の先生」より彼らの方がずっと、そういうことを子どもたちに伝える術を知っているのかもしれない。

しかし、一方では、JCのメンバーでなくても、地域のお父さんたちでも、もしかしたら同じようにできるのかもしれない、というより、そうなっていかなければならないのでは、と強く思う。NPO法人キーパーソンから青森JCへ、そして、JCから地域のお父さん、お母さん、あるいは地域の皆さんへと、こういった「ワザ」が伝わっていくことが、あえて言うなら「今後の課題」でしょう!

キャリア教育の一つの手段として、こうした手法やワークショップがもっと広まっていくためには、今日の「三つの関門」と同じように、「伝わる」、「尋ねる」、「お願いする」、この三つのステップが必要なのかもしれませんね。

 

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