
「地域づくり」6月号の特集は、「高校の魅力化による地域活性化」。全国13高校の取組事例が紹介されています。その中には、五所川原農林高校の地域と密着した取組も!
五農高では、平成24年度から第6次産業化推進協議会を立ち上げ、地元農産物のブランド化を進めています。連携している企業や団体は20以上にのぼるのだとか。たとえば、日立製作所の協力によって同校が開発したマイファームセンターというシステム http://www.gosho6.jp/about/center.html は、生産者(学校)と消費者をICTでつないで、農作物の生育状況などの情報を提供するというもの。今後、このシステムを他の農業生産法人にも広めていきたいとのことです。
生徒の発想による新商品の開発も活発で、果肉まで赤いりんご「御所川原」を使ったジャム「はつこい」とか、学校で製造したみそを生地に練り込んだドーナツ「みそド」(^_^)、スチューベンを使った飲むぶどう酒「酢チューベンドリンク酢」など、ネーミングも楽しい第6次商品。むろん、販売体系までを視野に入れた教育が行われています。
こういう取組を通じて、実際に社会に出てから役立つ企画力、行動力が磨かれていくんですね。もちろん、地域への愛着もお仕着せでなく自然に育つ。ホント、農業高校って面白いですなあ〜(*^^*)
他県の事例では、静岡県富士市立高校が市役所職員と一緒にまちづくりに取り組んでいる事例が興味深かったです。2年生が「市役所プラン」という授業で、フィールドワークを通してまちが抱える課題を見つけ、高校生の視点から解決に向けたプランをまとめて発表する。
スゴイなと思ったのは、最初は市役所も「支援と助言」にとどまっていたのが、地道な高校生たちの活動成果を市役所でも徐々に認めるようになって、昨年度からは、まちづくりの基本方針を定める会議や、公共施設の有効な活用方法を考えるワークショップにも高校生の参加が要請されるようになったということです。生徒たちは、そういう場でもこれまでの自分たちの活動経験をもとに、堂々と意見を述べているそうです。
高校って、卒業して大学に行くためだけ、あるいは就職するためだけにあるのではなく、将来、社会人としてちゃんと生きていくために存在するもの。こうした取組を通じて、地域の大人の皆さんと触れ合うことによって、高校生たちは確実に大人の階段登っていけるのですね。「地域の活性化」はその結果でしかないわけで。
本校の取り組みに関心をお寄せいただき、本当にありがとうございます!
このような形で、地域づくりをお読みいただいた方に、少しでも高校生が地域と協働することの価値を伝えていければと考えていましたので、とても嬉しい記事でした。
ありがとうございます。