カクレマショウ

やっぴBLOG

「感動」の夏!…?

2007-08-20 | ■テレビ/メディア
日本テレビの看板番組「24時間テレビ 愛は地球を救う」。今年が30周年だそうで。

この番組ほど、好悪のはっきり分かれる番組はないのではないでしょうか。毎年の恒例行事として、それこそ24時間、テレビにかじりついて見ている人も多い一方で、あの「感動の押しつけ」や「偽善」ぶりが鼻持ちならないと感じる人もいることでしょう。

ここ数年の最大の売りは、24時間マラソンですが、今年はこともあろうに、66歳の欽ちゃんに白羽の矢。ほとんど運動なんかしたことがないというご老体を駆り出さなければ、もはや視聴者の「感動」は誘えないということなのか。

「感動」の押し売り。みんなで「感動する」、というより「感動させられる」あの雰囲気が、私にはまったく性に合わない。感動は、ひとりでこっそりするものだと思うし、自分が感動したことを他人に押しつけようとはむろん思わない。

24時間テレビは、最初から最後まで「感動」の押し売りオンパレード番組です。「感動の嵐」とはよく言ったもので、タレントがハンディキャップに負けずにがんばっている人と触れあって感動の涙を流し、徳光さんが滂沱の涙を流し、視聴者もそれを見てもらい泣きし。足の痛さをこらえて走る(歩く?)欽ちゃんの姿に「勇気」を与えられたと感動して涙を流し…。

その一つ一つの感動を否定しようとは思いません。みんなそれぞれに心から感動して涙が出てくるのでしょうから。美しい光景とも言えます。でも、それをテレビカメラでとらえて、ここぞとばかりに涙目のズームアップ、泣いている人だけをしつこくスイッチングで見せる、そういう手法がいやらしくていやらしくて。ドラマならいいんです。しょせんフィクションですから。ノンフィクションで「演出」された「感動」なんて、一種のヤラセじゃないかとさえ思う。24時間テレビって、もしかしたら、「壮大なヤラセ」番組なのかもしれない。それをあの手この手で30年間続ける日本テレビもすごい。

さて、この番組の最大の功績は、24時間チャリティでもあるということ。「感動」を武器に、「善意のお金」を全国各地で募り、莫大な「浄財」を集めることができるのです。そのお金はもちろん、福祉、環境保護、災害援助のために使われ、各地で多くの成果を残しています。たった1日であれだけの募金を集めるのは、さすがテレビの力だと認めざるを得ません。テレビでこれでもかというくらいの「感動」を送り出せば、善意のお金はいくらでも集めることができるという好例でもあります。

「感動」といえば、今まっさかりの甲子園大会にも「感動」がいっぱい詰まってます。たかが高校の部活動でしかない高校野球を、こぞって「感動」、「青春」、「涙」という形容詞で演出しまくるマスメディア。「感動」で寄付を集められるのなら、いっそのこと甲子園にも募金箱を設置したらいい。

一方的な「感動」の押しつけ。みんなで一緒に感動することがテレビ的といえばテレビ的。そういうことに慣れっこになってしまうと、本当に「感動」したいものに感動できなくなってしまうような気が、私はしています。


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2 コメント

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お返事遅れてすみません。 (やっぴ)
2007-08-20 23:46:27
川越様
ご指摘ありがとうございました。
念のため確認させていただきました。早速訂正させていただきます。これからもよろしくお願いいたします。

ワキーさん
ポカスカジャンはやっぱりナマですね!
で、もしかして、おーややや、ですか?!

ゆうちゃんさん
すみませんが、私にはわかりかねます。
お役に立てずにすみません…。

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Unknown (ワキー)
2007-08-22 15:41:35
24時間テレビ、同感です。
甲子園に募金箱も!(ありそうですが)
ここ数年の高校野球、「押しつけの感動」演出が強すぎて、試合内容が二の次にかんじそうで怖いです。

おーややや、懐かしいですー
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