浅田次郎の本って今まで読んだことがありませんでしたが、今回初めて手にしたのが『シェラザード』(講談社文庫、上・下巻)です。
太平洋戦争中に金塊を積んだまま台湾沖に沈んだ豪華客船「弥勒丸」をめぐり、現代と当時を往復する物語です。絶対に沈められることがないはずの「緑十字船」弥勒丸の「誤爆」による沈没をクライマックスに、当時の乗組員たちの思い、そして現代に生き残る人たちの弥勒丸引き揚げに関わる駆け引きが描かれます。
最初はわりとハードボイルドタッチで始まりますが、下巻に入る頃から「悲話」めいてきます。特に下巻の後半は間延びして正直読むのに疲れました。しかし、歴史的事実を元にしているという点では、確かに刺激的な物語です。民間人を含む2000人もの乗客が亡くなったという事実だけでも大変な事件だったはずですが、「タイタニック」に比べるとほとんど知っている人がいないのは不思議です。
浅田作品には、ほかにも西太后を描いたものなど、歴史小説がいくつかあるようですので、読んでみたいと思っています。
『シェラザード』>>Amazon.co.jp
太平洋戦争中に金塊を積んだまま台湾沖に沈んだ豪華客船「弥勒丸」をめぐり、現代と当時を往復する物語です。絶対に沈められることがないはずの「緑十字船」弥勒丸の「誤爆」による沈没をクライマックスに、当時の乗組員たちの思い、そして現代に生き残る人たちの弥勒丸引き揚げに関わる駆け引きが描かれます。
最初はわりとハードボイルドタッチで始まりますが、下巻に入る頃から「悲話」めいてきます。特に下巻の後半は間延びして正直読むのに疲れました。しかし、歴史的事実を元にしているという点では、確かに刺激的な物語です。民間人を含む2000人もの乗客が亡くなったという事実だけでも大変な事件だったはずですが、「タイタニック」に比べるとほとんど知っている人がいないのは不思議です。
浅田作品には、ほかにも西太后を描いたものなど、歴史小説がいくつかあるようですので、読んでみたいと思っています。
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