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カクレマショウ

やっぴBLOG

「悪いニュース」と「いいニュース」

2007-02-06 | ■テレビ/メディア
マスコミが報道する「情報」を、仮に「いいニュース」と「悪いニュース」に分けてみたとしましょう。どちらが多いでしょうか? 調べてみたわけじゃありませんが、たぶん後者です。「悪いニュース」とは、視聴者が思わず顔をしかめたくなるようなニュース。いじめとかリストラとか事故とか殺人事件とか。できるだけたくさんの人に見たり読んだりしてもらうのがマスコミ最大の願いですから、そういうニュースの方が世間の耳目を集めるし、いわゆる「ニュースバリュー」も高いのは当然ですね。誰かがいいことをしたとか、誰かの役に立った、なんてことは少なくとも「トップニュース」にはなりません。

教育関連のニュースも同じで、学校の中で「いい先生」がいくら「いい取組」をしてもマスコミは取り上げてくれません。彼らが「情報」を流すのは、不祥事を起こしたトンデモ教師や、信じられないような学校での事件ばかりなのです。あたかもそれが全国津々浦々の学校で起きているかのような物々しいコメント付きで。センセーショナルな訴え方はマスメディアのもっとも得意とするところ。

そういう報道からは、実は全国のほとんどの学校では「信じられない事件」は起こっていないし、先生が全部が全部トンデモ教師ばかりじゃない、という当たり前の事実は見えてきません。大半の学校も先生も、至極「まとも」だし、熱心に教育に取り組んでいるというのに。もちろん、中にはそれほど「熱心でない」先生もいることはいるでしょう。けど、それは学校以外の職場に熱心でない社員がいるのと同じです。

マスメディアのあおりを受けて、教育行政もまたゆらゆら足元が揺れる。画期的な「対処」療法だとばかりに新しい取組に予算がつき、これまたセンセーショナルに取り上げられる。しかし、その「新しい取組」を実行するのは学校現場の先生なのです。かくして、教員の忙しさにはますます拍車がかかります。

教育再生会議の文面を見ていると、そのスタート地点は、「学校不信・教員不信」であることは一目瞭然です。もっとも、「再生」という名前からして現状を否定しているわけですが。しかし、それほど今の教育、つまり学校教育はどうしようもないところに来ているのでしょうか。多くの人が言っているように、今の教育をめぐる問題は、むしろ家庭の問題、とういより「大人」の問題ではないのでしょうか。大人が「変わる」ような社会の仕組みをつくらないと、いくら学校だけにメスを入れてもしょうがないんじゃないの?と思いますね。

一部の特殊なケースである「悪いニュース」ばかりでなく、もっと「いいニュース」特集も見たい。目を輝かせて仕事をしている大人、身を粉にして子どもたちのために働いている先生、地域の子どもたちのために尽くすボランティア、そういう話題を伝えるのもマスメディアの立派な役割だと思います。


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