カクレマショウ

やっぴBLOG

感謝の気持ち。

2011-06-17 | └社会教育
==今日のよみうりオンラインより転載==

 広島市の松井一実市長(58)が市役所で被爆者と面談した際、被爆者への援護施策について、「黒い雨などで被爆したから、医療費をまけてほしいとか、悪いことではないが、死んだ人のことを考えたら簡単に言える話かどうか」などと発言していたことがわかった。
 被爆者の間から反発の声が上がっている。
 市によると、松井市長は16日、被爆体験記を編集した男性と面談。男性が「(私がいたのは)爆心地から4キロも離れたところで被爆者というのは後ろめたいものがあった」と語ると、市長は「一番ひどいのは原爆で死んだ人。残った人は『死んだ人に比べたら助かっている』と言わない」と答えた。
 援護を求める被爆者に対しては、「『くれ、くれ』じゃなくて『ありがとうございます』との気持ちを忘れないようにしてほしい」と述べたうえで、感謝を忘れている人がいるとした。
 松井市長は、被爆2世としては初めて今年4月の市長選で当選。取材に対し、「言ったことは事実だ。説明責任はあるので疑問があれば丁寧に話す」と語った。
 自身も被爆者で、在外被爆者を支援する豊永恵三郎さん(75)は「被爆2世だと言うなら、もっと多くの被爆者の思いを知って発言するべきだ。認識が甘い」と話している。


「ありがとう」の気持ちを忘れないようにしてほしい。…だって!?

いつかも書きましたが、「ありがとう」の気持ちは、人に言われたから持つものじゃないと思うのです。学校でも、「感謝の気持ちを忘れずに」なんて子どもたちに言う先生がいますが、先生に言われたからといって、ありがたいなあという気持ちが湧いてくるわけではない。もしそうだとしたら、それは、「本当の感謝の気持ち」ではないかもしれない。感謝しなくちゃという義務感から来る感謝の気持ちって、まやかしでしかないでしょ。先生が語るべきは、「ありがたいと思ったら、ちゃんと『ありがとう』と言葉で表しましょう」ということではないのか。

しかも、今回のニュースの場合、相手は大人ですからね。大人に向かって「感謝の気持ちを忘れないで」なんて、かなり変です。この市長は、このたびの大震災の被災者に対しても、感謝しなさいと言えるのだろうか? 大切な家族や友人を亡くし、自分だけが生き残り、悲しみがいまだに癒えない人たちに向かって。死んだ人に比べたら、あなたは生きているだけマシ、だなんて、他人が言うべきことではない。

さて、今日は「ファシリテーション」についての研修を担当してきました。対象は社会教育関係職員ほか、行政・民間団体様々な立場の皆さん約20名。

今日は、受講者の皆さんに助けられたなあとつくづく思います。言葉足らずのこちらの意図を察して、テキパキと動いてくださるのは、講師としては本当にうれしく、ありがたいことです。うまく進むか不安だった午後の演習も、不安は杞憂でした。もちろん、受講者の皆さんにとって満足いくものだったかは別として、私自身が大きな収穫を得ることができた演習でした。私にとっては、まさに「想定以上」。何せ、どの方も、「ファシリテーション力」を十分備えていらっしゃる。もっともその力が足りないのは、講師自身だったかもしれない。

今日一日おつきあいいただいた受講者の皆さんの笑顔を思い浮かべながらの冷えたビールは最高でした! 皆さんに心から感謝しつつ。

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