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カクレマショウ

やっぴBLOG

NHK「にんげんドキュメント」

2004-11-26 | ■テレビ/メディア
「プロジェクトX」のような派手さはないけれど、ドキュメンタリー番組の定番をゆくような番組があります。金曜日の夜に放送されているNHK「にんげんドキュメント」です。

毎回、現代を生きる多彩な人物が登場します。時には「話題の人」を取り上げることもありますが、たいていは、名も知られていない人を主人公とし、場合によっては、長い歳月をかけてその人の人生を追うこともあります。

今日は、全国トラックドライバーコンテストに賭ける男女3人にスポットを当てる内容でした。コンテストに賭ける意気込み、トラックドライバーたちの安全運転への思いには、大いに心引かれました。

ただ、肝心のコンテストでは結局3人ともあまりいい成績は残せなかったのです。頂点を極めたオリンピック選手などを取り上げる回とは違って、市井の人間を取り上げる場合は、実はこのパターンがけっこうよく見られるようです。

つまり、「がんばったんだけれどうまくいかなかった」とか、決して負け惜しみではない「負けの美学を語る」とか、「負けたことから学びました」というスタイル。これが視聴者からすると、とても「等身大」に見えるのです。誰もが成功ばかりしているわけではなく、むしろ失敗したり落ち込んだりしている人の方が多いのかもしれません。そんなテレビの前の視聴者にとっては、あんなにすごいことをしている人でも挫折することがあるんだという安心感を抱かせるのでしょう。

いわゆる「テレビ向き」の、ドラマチックな出来事ばかりが起きるとは限らないし、登場する人たちのインタビューにしても必ずしも「感動を呼ぶ」ようなコメントではないこともあります。しかし、他人には真似のできないとてつもないことをしている人たちなのに、あくまでも「等身大」にこだわるところにこの番組の良さがあるのではないかと思っています。加えて、登場する方の「何かに賭ける思い」…。

ところで、NHKのドキュメンタリーといえば「新日本紀行」。富田勲作曲のテーマソングを聴くたび、条件反射のようにモノクロの映像(例えば田園を列車が走っているような映像)が脳裏に浮かぶと同時に、何とも言えない「ざわざわっ」とした感覚が身を走る…。テレビからの刷り込みって恐ろしいものです。

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