さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】彩雲国物語(5)~漆黒の月の宴~

2011-12-28 23:18:33 | 読書録
雪乃紗衣 作/角川ビーンズ文庫

この小説は少女向けなのに妙に言葉が古臭いと感じる時がある。例えば静蘭を形容する言葉として「矜持高い」が連発されているのだが、普通なら気位が高いとか、プライドが高いとか言うだろうに、最近の若い子はこういう言葉を使うのかしら?などと思ってしまう。書き言葉なら分かるけど、「あのひと、きょうじたかいよね。」とか口頭で言われたら、多分「え?」と聞き返してしまうのでは? それとも私に学がないのであろうか。

はてさて、漫画でまだカバーされていないエリアに突入したら妙にスピードアップだ。

茶州州牧に任じられた紅秀麗と杜影月は、茶家のさまざまな妨害を受けており、なかなか都である琥にたどり着けない。三ヶ月以内に州都・琥に着任しないと、任務放棄と見なされ、州牧位は剥奪されてしまうのだ。

で、秀麗たちは現地の全商連を味方につけ、茶家の中でも最もまともな克洵を助け、何とか混乱を収拾するのだが、なかなか無理のある展開が多かった。

・人はそんな理由で反乱を起こすのか?
・人はそんな理由で死ぬのか?
・悪者の一翼を担っていた女性2人が、結局名前も与えられず、
 良く分からないうちに不慮の死を遂げる。

などが、ちょっと苦しい展開か。言葉をしゃべらぬ姫=ものすごい言霊力をもっているがゆえに敢えてしゃべっていなかった少女の登場で、一気に事態が打開されるが、なんとなく反則っぽい気が・・・まぁまぁ、そこはファンタジーですから。結局その少女のせいで静蘭の活躍は中途半端に。緊迫する静蘭と朔洵の毒酒ロシアンルーレット対決は、終わってみれば単なる飲み比べ以上の意味を持っていなかった!?

超スピードで読んだ割には???が残る一巻であったが、600万部も出ているベストセラーにつき、こういうことは気にせずに皆読むのであろうな。
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