先日、都議会の議場で起こった、女性議員に対するセクハラヤジが問題になっている。誤解のないことを祈って書くのだが、これは今に時代には、まったくふさわしくない発言であることは間違いない。女性の能力の向上と社会進出の重要性を考えれば、この種の発言がなぜ起こるのかと、信じられないのも事実である。だが、私たちは今、生まれ出たのではない。男性優位の時代にも、息をしていたのである。私の入社した会社でも、私が入社したころは、男女の賃金格差もあったし、女性社員の多くは短大卒業で、結婚を期に、辞めていく人が大半だった。それがいつの頃からだろうか、大学卒の優秀な女性が入社し始めた。彼女たちは男性社員と同じ、総合職になり、ある人たちは管理職になって、男性社員たちをリードするところまできた。その優秀さを知っているので、私は、都議会の某議員のようなヤジを飛ばすことはできないのだが、その経過を知らずに、人生を生きてきた人たちには、自然に出るヤジかもしれないのである。つまり、歴史の流れと人生の経過とは違うのである。