カフェテリアプラン

従来の日本式経営では、従業員への充実した福利厚生サービスが行われていました。社宅も整備され、社員の運動会や旅行なども頻繁に行われていました。実際には、そのような半ば強制的な旅行を毛嫌いする女性社員や若い社員も多かったのですが、それでも社員の親睦を深めるという目的はある程度達成されてきたのですが、どの企業も、世界中の企業との競争にさらされるようになると、社員に成果主義が導入され、人材もまた流動化し始めていきます。それにつれて、企業はこれまでとってきた福利厚生制度の変更を相次いで検討し始めました。例えば、各地の行楽地に林立していた有名企業の保養所の多くが売却され、一般の人たちが安く泊まれる宿に変わりました。そして、カフェテリアプラン（Cafeteria plan）を導入する企業も徐々にではありますが、増えてきました。社員が自由に自分の好きなプランを選択できるようにした制度のことで、食堂のカフェテリア方式のように各人が好きなメニューを選択できることからこの名がつきました。ただ、今のところ、本来の趣旨とは異なり、使われない施設や予算を廃止していくことのほうに重点がおかれているようです。それに、一方で、再び、昔のような「みんなで旅行」という楽しみも復活し始めているのです。

Y-FP Office Japan
歴史の好きな皆さん。Y-FP の時代小説もご覧ください。