風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

自分探しの旅「流山おおたかの森」編

2007年10月24日 | 出版
出社前に大横丁商店街のコインシャワーに寄ると珍しく3つとも塞がっていたため、営業中のお供にとコンビニで買っておいた「さつまりこ」というおやつをガリガリ食べながら待つ。刻々と迫る出社時刻に焦っていると、「ファーア!」と気持ち良さそうな声をあげながら頭の禿げ上がったオジサンが出てきた。オジサンの陰毛がたんまり溜まっていたら嫌だなあなんて思いながら、湯気でモクモクのシャワー室に乗り込む。

風呂上がりの出荷作業中に腹巻オヤジから電話がかかる。倉庫にある伝票を共同集品のFさんに渡してほしいとのことだった。風塵社には取次からの集品トラックが毎日立ち寄ることになっており、大阪屋栗田出版販売中央社日教販協和という各取次の分は、共同集品というところが一括で持っていくことになっている。
通話中に伝票の確認をしたかったのだが、倉庫内は子機が圏外になるため、「ハイ!了解ッス」と調子よく答えてしまう。ところが倉庫へ行くと、紛らわしいことに同じような伝票が重なっているではないか。こりゃあ再確認しないと危ないので、オヤジに電話する。が、出ない。結局オヤジが掛け直してくる前にFさんが到着してしまい、確信を持てぬままFさんに伝票を渡してしまった。これが後にオヤジの激昂を引き起こすことになるのだった。
オヤジが出社して渡した伝票の内容を伝えると、やはり間違っていたようで、「まだ近くにいるかもしれないから、Fさん探してこいやー!」と、出社早々オヤジが叫ぶ。Fさんが来てから大分時間が経っていたので、半ば諦め気分で周辺をトボトボ歩いていたら、後ろから「オイッ!マタンゴ!」とオヤジの声が聞こえ、ビクッとする。手分けして探すこと3分。先に見慣れたトラックを見つけたのはマタンゴだった。全速力で追いかけ、大声でFさんの名を叫んだら、運良く気づいてくださり、一件落着。「マタンゴ君、朝から疲れさせないでくれたまえ」とオヤジが顔に疲労を浮かべながら言った。
間違えて渡したのはB伝で、渡したかったのはC伝。品名や数字は両方とも一緒。渡したいほうには会社のゴム判をすでにオヤジが押しておいたのだが、そのことをすっかり忘れていた。

明日の締め日を前に今日も悪あがき営業に出る。今月は外回りが多かったので、すっかり運動不足を解消したが、その分疲れが溜まっている。会社に戻ると、何もしないで眠りたくなるナマケモノのようだ。
今日は、昨日担当さん不在で商談できなかった北千住の紀伊國屋書店からスタートする。その後、松戸、柏の書店をまわり、柏駅で東武野田線に乗り換える。2駅目となる流山おおたかの森駅で下車すると、駅前に高島屋とイトーヨーカドーとTOHOシネマズが合体した巨大ショッピングセンターがあらわれる。ここに紀伊國屋書店が入っているのだが、ファミリーとカップル客が中心なので、ゆったりとした時間が流れている。紀伊國屋書店では絵本コーナーにお客様さんが集中しており、母親が子どもに絵本の読み聞かせをしていて賑やかだった。
帰りの車内で香水の甘い香りに誘われて隣りを向くと、色白で細身のカワイコちゃんが座っていた。カワイコちゃんの視線の先は手元のオレンジ色の手帳だった。チラリと覗き見すると、カレンダーのところどころに愛らしいハートマークが描かれていた。週に一個のペースで記されたこのハートが、デートをあらわしているのか、性交した日をあらわしているのかを考えて、一人悶々とする。


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