印紙がない

昨夜もおそくまで作業することになる。すると21：00ころ、救援連絡センターから電話。「６面の広告ですけど、ボケているように見えるのですが」。あれえ？あわてて確認すると、古いボツにしたデータをはめ込んでしまったようだ。ありゃりゃ、またミスをしている。ちょっとお疲れなのか、ここのところミスが多い。かなり困ったものである。
それでもとにかく、Ｍ印刷さんの仕事をひとつ、2/3ほど終らせて、上がりを飲んでから帰宅。ところが昨夜もアレルギーと悪夢で夜中に起きてしまう。なんというか、どうせ現実は厳しいのだから、せめて夢の中くらいは、可愛いオネエチャンと楽しくニャンニャンできないものなのだろうか。
確か、中島敦の短編にそんなような話があったような気がする。王様の気に入らない奴隷がいて、こいつをどんなにこき使っても常に楽しそうにしている。どうしてなのかと疑問に思った王様がある日奴隷にたずねると、寝れば、いつも楽しい夢を見ているから、現実の苦労はたいした苦労にならないと答えて、王様がギャフンとなってしまう。
ところが、我々の生きている現実は、なかなかそういうわけにもいかないようだ。それに、いろいろと考えてみたけれど、もしかしたら小生はお金アレルギーなのかもしれない。

ここのところ、書店さんからの注文短冊があまりに少なく、出荷作業をしようなんて意欲がまったくわかなかった。さすがに、いくらか注文がたまってきたので、本日こそは出荷しないといけない。そんな事情もあって、8：00過ぎには家を出る。外は、晴れてはいるけれど、風が強く寒い。こういう日は、花粉アレルギーがつらい。池袋から丸の内線に乗り本郷三丁目駅で降りるつもりであったが、満員の車中で突然鼻がむずむずしてくる。こりゃたまらんと、後楽園で降り、ホームで早速ハクション大魔王だ。たいしてすっきりもせず、9：00出社。
早速、出荷をするがたいしたこともなく終了。しかし、このあと取次への請求書も作らないといけない。そういえば、中央社から残高０円という支払い計算書が届いていた。弊社の場合、中央社とたいした取引があるわけではないので、いつも売り掛けがそこそこたまったらまとめてお支払いいただいている。そのため、これまでは特に支払い計算書をもらうことはなかった。それが突然届いたので、いささかクエスチョンマーク（業界用語では耳垂れという）である。
それはともかくお仕事開始と思ったら、Ｅ堂製本のＮ氏が要りもしない請求書を持って顔を出す。ついでに、「『ポピュラーＴＶ』の見返しが入ってきたんだけれど、冊数ギリギリなんですよ」と。あらぁ、用紙の発注も間違えている。すぐにＳ紙業Ｈ氏に電話を入れて、追加のお願い。「ごめん、見返しのタント、追加で入れて！」「何色でしたっけ？」「ド♀メ色」「明日入れでいい？」「挿れるときはゴムをつけて！」「腹巻さん、今日は元気だねえ」「人生に絶望しているの」。
出荷用のパソコンに請求書用の計算をさせながら、昨夜からの作業を終らせないといけない。午前中にようやく終了。疲れのせいか、歳のせいか、パソコンに向かっていると目が痛い。とりあえずは、終ったものを出力し、修正を加えて一丁上がり。
お昼の弁当を買いにいくついでに、収入印紙とCDも買ってきて、まずは終ったデータをCDに焼きこみ。さらには、毎度のことながら、昼飯兼囲碁。勝ったり負けたりではなく、負けたり負けたりで、いささか腹がたってくる。

午後から、Ｍ印刷さんのもうひとつの仕事に入る。パッパカパッパカ直していけばいいだけなんだけれど、赤字が読みにくい。そんなことはどうでもいいか。１時間ほど作業をしていると、突然に、内容不明の電話がかかってくる。なにを言いたいのかさっぱりわからないけれど、こういう電話が悪夢を引き寄せるのだろう。
15：00、全体の2/3が終ったところで、日常茶飯事ながら睡魔が押し寄せてくる。最近よく眠れてないし、どうしようもない。ということでしばし目を閉じたつもりが、次に開けたら、16：30を過ぎている。ありゃりゃ、よく寝たものだ。目を覚ましてみたが、頭は重いし、腹が減っている。さっきメシを食ったばかりなのに、しょうがないなあと思いつつ、本郷３丁目の立ち食い蕎麦「はるな」まで。
ここは、無愛想な兄弟ふたりで切り盛りしているお店で、味は悪くはないけれど、もう少し天ぷらのバリエーションを増やしてほしいなというところ。すでになくなっていると思うが、昔、JR日暮里の駅前（日暮里側に出て左手）に六文銭という立ち食いそば屋があり、ここの玉ねぎの天ぷらがおいしかった。店に入るとオヤジが、「ソバ？うどん？」と聞いてくるので、どちらかをすぐに答えないと怒られるというヘンな店であったが、よく、コロッケと玉ねぎ天ぷらをのせて食べたものだ。
散歩からもどると、17：00を過ぎている。さてさて、これから仕事を進めないといけない。そういえば、昼間に買ってきた収入印紙が見当たらない。どこに行ってしまったのか。と探していたら、Ｒ社Ｍ社長と長電話。