詩人を目指す

結局、村上春樹氏は今年も脳減る文学賞を取り逃がしてしまった。残念であるが仕方がない。ところで、ル・クレジオって、だれやねん？ノーベル文学賞　ル・クレジオ氏　フランスの小説家(産経新聞) - goo ニュース
以前、本郷村の版元が「アフリカ文学選集」のような渋い企画を出していたら、そのなかのある作家が脳減る賞を受賞したそうだ。それで、あわてて増刷をかけたのにまったく売れず、在庫の山だけが残ったという笑えない笑い話がある。マイナーな人が受賞しても、日本ではまったくいいことがないのだ。
そんなことよりも、囲碁の名人戦である。脳減る賞よりも、こちらの方が面白い。張栩名人２連敗のあと２連勝で、期待どおりにもつれた展開となってきた。４局目は、井山８段に攻めさせておいてシノギ切るという作戦で、名人の強さが光った１番となった。初日（名人戦は２日制）から、挑戦者が強引に攻めにいかないとどうしようもない展開になっていたように、素人には見える。またＪ社Ｔさんに講評を聞くことにしよう。しかし、張栩名人はさすがに強い。この後がますます楽しみだ。
張栩名人、井山八段を破りタイに…囲碁名人戦第４局(読売新聞) - goo ニュース

などと、能天気なことを書いているのは、ひとつの現実逃避である。現実はあまりに暗い。昨夜は19：00過ぎにはトボトボ帰宅し、また家で酒を飲んで寝る。起きていることがイヤである。今朝も早々に起きだすが、会社に行くのがイヤでまた寝ることにする。
ところが寝ていても、支払いは待ってくれない。本日は最悪の10月10日だ。昔は旗日だったような気がするけれど、世の中はどうなってしまったのだろうか。そういえば、保険会社があっさり破綻した。株安にかこつけて一回チャラにしちゃおう、ということではまさかないだろうが、弊社もサブプライムにかこつけて破産したいな。出版をやめて、詩人を目指すことにしよう。
大和生命保険が破たん 更生特例法を適用申請(共同通信) - goo ニュース
東証６６兆円目減り １週間で時価総額２割消滅(共同通信) - goo ニュース
アメリカ風邪で世界中がここまで混乱している状況に陥ってみると、結果論かもしれないが、竹中平蔵の「メガバンク構想」というのは、意外に正しかったのかもしれないと思ってしまう小生は勉強不足なのだろうか。あのときは郵政民営化とセットで、小泉内閣の経済改革としてかなり矢面に立ち、郵政民営化には「アメリカ売りだ」と自民内部からも反対者が続出したわけである。しかし、そのアメリカが寝込んでしまったので、逆に「アメリカ買い」が進んでいるというのは、皮肉な話だろう。それもこれも、体力の弱った銀行をくっつけさせて不良債権を処理させてしまい、バブルの後始末を早急に片付けた竹中の手腕によるものだと言ったら、誉めすぎかな。しかし、そういうふうに誉めそうな奴が出てきそうだ。
小泉改革の負の面として、失業率の増加、正社員雇用の減少などによって社会的弱者が増大したと言われる。別に小泉の肩を持つわけではないが、しかし、貧乏人は割を食い、金持ちはいい思いをするというのは資本主義の原理から発生するものだから、ひとり小泉または竹中のせいにするのはおかしい。もちろん、政策としてセーフティネットが必要なことはいうまでもないが、それは資本主義をコントロールしようとする、社会民主主義的な発想によるもので、資本主義の中心にある凶暴さをなんとか手なずけようとしているだけの話だ。
政策として、そのセーフティネットをおろそかにした点で、小泉は悪い。また、それを支持した日本の有権者がアホである。小生は、御手洗なんてバカが財界のトップにいる日本の社会は狂っていると考えているわけであるが、しかし、それと資本主義の分析は別の話だろう。
そういえば先日、「Ｙ商事」を名乗る営業電話があり、「竹中平蔵さんの講演会を開くのですが、出席されませんか」と来たものだ。そのあとの面倒くささを考えて即座に断ったが、本当に竹中平蔵は先物か何かの会社の講演会でしゃべるのだろうか。事実とすれば、少々きな臭い感じもするけれど、すでに一民間人なので法的にはなんの問題もないのかな。まあそのうち、『紙の爆弾』が突っ込んでくれるだろう。

16：30、某氏来社され、しばし密談。
そういえば、トーハンの京都支店長が痴漢で逮捕げな。ストレスでやったそうであるが、そうすると小生なんかも危ない口だ。いまのストレス度からしたら、痴漢どころか「レイプマン」になってしまう。せっかく、詩人を目指していたのに。

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