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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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ウラジミール・シャフラノフ / Live At Groovy

2005年02月23日 18時00分00秒 | JAZZ-Piano Trio
 ミスター澤野工房?シャフラノフのデビュー作、81年の録音です。次の第2作が90年の録音した「ホワイツ・ナイツ」ですから、10年近くのインターバルがあったことになります。そんなデビュウ作とはいえ、例の「ウィントン・ケリーばりの軽快なスウィング感+トミー・フラナガン的センスによるスタンダード解釈/ヨーロッパ的洗練」といったシャフラノフの個性は既に十分に出来上がっていて、これまで聴いた作品同様、アルバムが始まったが最後、あれよあれよという間に楽しめます(笑)。

 特に気に入ったのが、コルトレーンの「モーメンツ・ノーティス」で、込み入ったキメが入るテーマをアップテンポで颯爽と弾ききっているところといい、あれこれと小技にきいたブレイク交え、スウィンギーなアドリブを縦横に展開しているところといい、まずはシャフラノフ流のダイナミズム満開ってな感じで、とても楽しめました。話はかわりますが、私、マイルス・デイビスの「マイルストーン」の旧B面2曲目に入っている「ビリー・ボーイ」って曲が異常に好きなんですが(笑)、この曲、ちょっとそれを彷彿とさせるものがあって、どうもそのあたりが自分の好みに合っているんだと思います。後、2曲目の「ビター・スウィート」とオーラスの「ウィズアウト・ソング」あたりは、なんとなくトミー・フラナガンの「セブン・シーズ」を思わせる小気味良さがあっていいですね。

 最後に録音について一言。どうも澤野工房のアルバムは独自のリマスタリングが施されているらしく、これも前に書いたロブ・マドナ同様、シンバル類が非常に良く聴こえ、やたらと細部の見通しが良い明晰な音という印象です。ただ、これ以降のシャフラノフの録音に比べると、ピアノのゴリッとした感触がわずかに弱くて、ちょい平板なのは気になります。こればっかりはリマスタリングではどうにもならなかったんでしょう。このあたりは録音というより、当時の彼の若さ故なのかしれませんが。
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