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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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ジョー・ベック/ガール・トーク

2005年12月02日 15時01分03秒 | JAZZ
 ヴィーナス・レーベルにおけるジョー・ベック第2作で2003年の収録。ジョー・ベックはマイルス・バンドに参加した最初のエレクトリック・ギタリストという称号を得たおかげで、ラリー・コリエルみたいな古いタイプのフュージョン・ギタリストみたいなイメージがあるけれど、DMP時代あたりから、バーニー・ケッセルにケニー・バレル、あとジム・ホールあたり範とする割と古典的なジャズ・ギターを指向するようになってきて、ヴィーナスではほぼ完全にその路線になってきていると思う。私はこうした古典派ぶりっこした彼の音楽が大好きで、DMP時代の「リラクシン」を筆頭にヴィーナスでの前作「夜のストレンジャー」など大の愛聴盤となっているのだが、このアルバムはジョーイ・デフランコのオルガンが加わったギター・オルガン・ドラムスによるトリオで収録された2003年の作品だ。

 1曲目はカルロス・ジョビンの「ジンジ」。いきなり1960年代後半のブルーノートの諸作を思わせるジャズ・ロック風な8ビートで、デフランコのオルガンもいかもアーシーな泥臭さを出していて、「あぁ、今度はオルガン入れてこういう路線かぁ」という感じなんだけど、残念ながらベックのギターが品が良すぎで、脂っこさもイナタさも中途半端な感じ。これ以降の曲は割とベックの常なるセンスのいいギター+オルガン・トリオといった体裁なのだけれど、この1曲のせいで(しかもアルバム冒頭)、個人的には大分損しているアルバムかもしれない。途中の「ローラ」なんて5拍子なんてギターもオルガンも軽妙にスウィングしていて中々だし、「リトル・ガール・ブルー」のしっとり感や、「ソフィスティケイテッド・レディ」は、ベックのコード弾きなんかもいいんだけど、いかんせんこの1曲目で損していると、個人的には思う。
 ちなみに共演のジョーイ・デフランコいつもながら好調、この人プレイってホントは当たりはずれのなくて、共演者がどうあれ日和ったりしないで、個性も一貫しているあたりはさすが。やはりこの人、21世紀のジミー・スミス....というのは褒めすぎか(笑)。
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