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エリック・リード・トリオ/クレオパトラの夢

2007年04月16日 00時32分34秒 | JAZZ-Piano Trio
 このアルバムのライナー・ノーツはかの寺島靖国さんが書いているのですが、途中で出てくる「ジャズ・ポリス」というのがおもしろいです。いわく「ジャズの純血性を信ずるあまり、少しでもファンに迎合したようなジャズを見ると「商業主義」だ、「コマーシャル」だと決めつける一派」ということですが、笑っちゃいました。こういうのはジャズに限らず、クラシックでも、ロックでもいて、何かにつけて、アンチ・コマーシャリズムで、小難しいのが偉いみたいに思考パターンは、なんていうか「純文学」という形容がまかり通る日本では特に強いものなのかもしれせんね....いやぁ、他ならぬ自分もそうなんですが(笑)。

 で、このアルバムのライナーになぜ「ジャズ・ポリス」という言葉が出てくるのかというと、何しろあまりに絵に描いたような選曲だからなんですね。「ジャンゴ」、「ティー・フォー・トゥー」「ラッシュ・ライフ」「ワルツ・フォー・デビー 」「ラウンド・ミッドナイト 」「アイ・ラヴズ・ユー・ポギー」「クレオパトラの夢」....とくれば、私がよく形容する「日本発洋楽ジャズ」の匂いがぷんぷんしますから、まぁ無理もないですが....(笑)。ちなみに肝心の演奏ですが、エリック・リードのピアノはオーソドックスそのものですし、ベースはロン・カーター、ドラムスは私の大好きなアル・フォスターですから、全体としてはそつなくまとまってとても聴きやいものとなっています。ただ、エリック・リードにもう少し個性が欲しいかなとは思いました。そつがないのはいいのだけれど、彼のピアノはあまりに汎ジャズ的なイメージに埋没してしまい、これがエリック・リードだ....というところが見えてこないの感じなのです。どうしてそうなのか、それはエリック・リードが日本の営業サイドの意を組んだ演奏をしたからなのか、それともエリック・リード自身の個性の問題なのかは、よくわかりませんが....。うむ、私ってば、やっばり「ジャズ・ポリス」かな(笑)。

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