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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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WES MONTGOMERY / Tequila

2007年08月09日 16時58分56秒 | JAZZ
 ジョニー・ペイト、ドン・セベスキー、そしてオリバー・ネルソンといった一流アレンジャーの指揮するピック・バンドあるいはオーケストラとの共演により、どちらといえばイージー・リスニング・ジャズ的作品にシフトしたヴァーブ以降のウェス・モンゴメリーだが、クラウス・オガーマンとの共演になるこの「テキーラ」というアルバムは、スクウェアなジャズ・ファンが許せるのも、これが限界....といった感じの実にイージー・リスニング的な仕上がりになっている。おまけに、それまでビッグ・バンドを従えたダイナミックでファンキーでサウンドではなく、オガーマン編曲による例によって温度感の低い、エレガントなストリングスがモンゴメリーの背後でひっそりとセンス良く鳴る....というサウンドになっているのが、良くも悪しくもこのアルバムの特徴だろう。

 おそらく、こうしたミッド・ナイトなムードというか、夜の静けさみたいなところを全面にだしたアルバムになったのは、これまで賑々しい音が続いて来たことから、目先に変化をつける意味でも、かなり明快に意図されて制作されたものと思われるが、さすがにこういうところでオガーマンを呼んで来るクリード・テイラーのセンスはさすがで、一連のヴァーブ時代のモンゴメリーの作品の中では、例外的にスタティックな陰影に富んだ仕上がりになったのは、やはりオガーマンによるところが大だと思う。また、編曲がオガーマンだからだったという訳でもないだろうが、ボサノバ的な風味もこれまでのアルバムの中では一番強く、「バンビン・オン・サンセット」「ハウ・インセティブ」「ビッグ・ハート」といった曲で聴ける、ラテンのリズムとひんやりしたストリングスのプレンドはいかにも心地よく、個人的には夏定番のアルバムにもなっている。

 ただし、このアルバム、何度聴いても曲順にしまりがないと思う。あくまでも個人的にはこのアルバムの一曲目はやはり「バンビン・オン・サンセット」だと思う、大分前にこのアルバムの曲順を再構成して、iPodで良く聴いてものだったけれど、あの時もトップは「バンビン・オン・サンセット」だった。その後をどう構成したか、もう忘れてしまったけれど、今度もう一度やってみようと思う。

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