タイス・ファン・レアーのセミ・クラシック・シリーズの1作である。彼のこのシリーズを当初「Introspection」シリーズとして都合パート4まで続け、本作はその後を受けて1981年に発表された作品のようだ。私は「Introspection」シリーズすら全て聴いている訳ではないが、かのシリーズが全体としては「ポール・モーリアより大分高級だが、さりとてクラシックといえるほどシリアスでもない音楽」だったのに比べると、 本作ではロジェ・ファン・オッテルロー(タイスの音楽の師匠で「Introspection」の編曲を担当)が居ないせいか、本作はいささかベタなヨーロッパ調イージー・リスニングに流れてしまってしまった印象が強い。BGMとして聴くならいいけれど、フォーカスのタイスの作品として聴くには、ちと不満を感じてしまう仕上がりだ。
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