ローランド・ハナ晩年(2003年)の作品。ヴィーナスより発売されたアルバムで、ジョン・ルイスに捧ぐというサブタイが示すとおり、ジョン・ルイスやミルト・ジャクソンの作品をメインに据えた作品集となっています。ローランド・ハナは50年代の正統派パップの流れを汲み、美しいタッチとメロディックなフレージングに特徴があるピアニストで、人によっては私の大好きなトミー・フラナガンやハンク・ジョーンズと並び称する人もいるくらいなのですが、個人的にはこの人のピアノ、以前にも書いたとおりやや生真面目というかある種の律儀さみたいなものがあり、ついでにクラシック的な整合感がやや鼻につくところもあって、個人的には今一歩印象が薄い人になっています。
ただし、このアルバムは、ドラムはルイス・ナッシュで、ベースがジョージ・ムラーツというこれまたオーソドックスな布陣が効を呈したのか、ヴィーナスというレーベル・カラーが強力に作用したのか、はたまたジョン・ルイスというテーマが彼に合致したのか、少なくとも次のクラシックのアダプテイションばかりでアルバムよりは楽しめる作品です。メンツからして、雰囲気は大体想像がつくと思いますが、全体にジョン・ルイス的な陰影はあんまりなく、オーソドックスな4ビートを土台にハナの明るくクリアなピアノがフィーチャーされた「しごくまっとうなピアノ・トリオ」という印象。以前の記憶だと、もう少し硬質でおもしろみないアルバムという感じでしたけれど、改めて聴いてみたら「スケーティング・イン・セントラルパーク」のメロディックさ、「アフタヌーン・イン・パリ」のスウィング感、あと「ミラノ」のトリオになってからのlリラックスしつつも次第にブルージーになっていくあたりの味わいといったところが、なかなか良かったので思わず取り上げちゃいました。
ただし、このアルバムは、ドラムはルイス・ナッシュで、ベースがジョージ・ムラーツというこれまたオーソドックスな布陣が効を呈したのか、ヴィーナスというレーベル・カラーが強力に作用したのか、はたまたジョン・ルイスというテーマが彼に合致したのか、少なくとも次のクラシックのアダプテイションばかりでアルバムよりは楽しめる作品です。メンツからして、雰囲気は大体想像がつくと思いますが、全体にジョン・ルイス的な陰影はあんまりなく、オーソドックスな4ビートを土台にハナの明るくクリアなピアノがフィーチャーされた「しごくまっとうなピアノ・トリオ」という印象。以前の記憶だと、もう少し硬質でおもしろみないアルバムという感じでしたけれど、改めて聴いてみたら「スケーティング・イン・セントラルパーク」のメロディックさ、「アフタヌーン・イン・パリ」のスウィング感、あと「ミラノ」のトリオになってからのlリラックスしつつも次第にブルージーになっていくあたりの味わいといったところが、なかなか良かったので思わず取り上げちゃいました。
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