昨年発表されたビル・チャーラップのニューヨーク・トリオにケン・ペプロフスキーが加わった作品。ペプロフスキーはもともとクラリネット奏者だったようだが、ヴィーナス・レーベルからテナー・サックス奏者としても注目浴びるようになり、ヴィーナス・レーベルでは数枚のアルバムを出しているようだ。それに同じくヴィーナスお抱えのニューヨーク・トリオを合体させるあたり、エディ・エギンズとスコット・ハミルトンの共演を思い出すまでもなく、「ピアノ・トリオ+ワン・ホーン」で、極上のBGMジャズを作りたがるヴィーナス・レーベル...というか原哲夫氏らしい趣向を感じさせる。まぁ、考えてみれば、チャーラップはこれまでトリオだけではなく、様々なフォーマットでレコーディングを重ねてきた訳で、こういうフォーマットにはうってつけで人選ではあっただろう。
さて、本作の内容だが、これはほぼ予想通りのものとなっているといってもいい。ケン・ペプロフスキーのテナーとクラリネットは、どちらの楽器を演奏しても、ほどよく角のとれた耳障りが良い、いかにも趣味の良さそうな演奏ぶりであり、そこにチャーラップのこれまたセンスの良いピアノが加わって、ソロをほどよいバランスで分け合っているといった格好である(比率としては6対4といったところか、演奏は比較的どれも長い)。
選曲は「スターダスト」「サマータイム」「ボディ・アンド・ソウル」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」「ソー・イン・ラブ」といった、これまたヴィーナス・レーベルらしい大スタンダード作品ばかりで、演奏もほぼ全編に渡ってスロー~ミディアム・テンポのものばかりになっている。トリオ単体の時は、もう少し異種格闘的な奔放さもあるニューヨーク・トリオだが、さすがに練達の3人だけあって、ここでは新たに加わったフロントマンのキャラクターと作品のコンセプトをうまく掴んで、いつもよりかなりスタティックな演奏に終始している。
収録曲ではまず最初の3曲がどれもいい。1曲目「イン・ザ・ミドル・オブ・ア・キス」はミディアム・テンポで開始され、ちょっとメランコリックな旋律をテナーでじっくりと吹いている。2曲の「ボディ・アンド・ソウル」はテーマを担当するのはチャーラップで、いつものニューヨーク・トリオのペースなのだがクラリネットが加わると世界が変わるのは音楽の妙だ。「セレナーデ・トゥ・スウェーデン」は再びテナーでテーマが演奏され、いかにもくつろいだ空間を作り出していて絶妙だ。
あと、個人的にはやはりテナーで演奏される「ソー・イン・ラブ」が良かった。ほんのりとしたラテン・リズムが少しづつテンションを上げ、次第ホットになっていくあたりは聴き物だ。あと、2ヴァージョン入った「スターダスト」はもうチャーラップの十八番だろう、確かこれで4回目と5回目のレコーディングになるはずだ。今回もヴァースから入っていくのはいつものパターンで、耽美的ともいえる陶酔感はいかにもチャーラップのセンスを感じさせる。
さて、本作の内容だが、これはほぼ予想通りのものとなっているといってもいい。ケン・ペプロフスキーのテナーとクラリネットは、どちらの楽器を演奏しても、ほどよく角のとれた耳障りが良い、いかにも趣味の良さそうな演奏ぶりであり、そこにチャーラップのこれまたセンスの良いピアノが加わって、ソロをほどよいバランスで分け合っているといった格好である(比率としては6対4といったところか、演奏は比較的どれも長い)。
選曲は「スターダスト」「サマータイム」「ボディ・アンド・ソウル」「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」「ソー・イン・ラブ」といった、これまたヴィーナス・レーベルらしい大スタンダード作品ばかりで、演奏もほぼ全編に渡ってスロー~ミディアム・テンポのものばかりになっている。トリオ単体の時は、もう少し異種格闘的な奔放さもあるニューヨーク・トリオだが、さすがに練達の3人だけあって、ここでは新たに加わったフロントマンのキャラクターと作品のコンセプトをうまく掴んで、いつもよりかなりスタティックな演奏に終始している。
収録曲ではまず最初の3曲がどれもいい。1曲目「イン・ザ・ミドル・オブ・ア・キス」はミディアム・テンポで開始され、ちょっとメランコリックな旋律をテナーでじっくりと吹いている。2曲の「ボディ・アンド・ソウル」はテーマを担当するのはチャーラップで、いつものニューヨーク・トリオのペースなのだがクラリネットが加わると世界が変わるのは音楽の妙だ。「セレナーデ・トゥ・スウェーデン」は再びテナーでテーマが演奏され、いかにもくつろいだ空間を作り出していて絶妙だ。
あと、個人的にはやはりテナーで演奏される「ソー・イン・ラブ」が良かった。ほんのりとしたラテン・リズムが少しづつテンションを上げ、次第ホットになっていくあたりは聴き物だ。あと、2ヴァージョン入った「スターダスト」はもうチャーラップの十八番だろう、確かこれで4回目と5回目のレコーディングになるはずだ。今回もヴァースから入っていくのはいつものパターンで、耽美的ともいえる陶酔感はいかにもチャーラップのセンスを感じさせる。
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