澤野工房から強力にプッシュされている人で、エンリコ・ピアラヌンツィと同じイタリア人、ただし世代的にはぐっと若くて、多分現在30代前半くらいだと思いますから、ジャズの世界じゃ、まだまだ新人のクチでしょう。
で、この人もひとくちにいってしまえば、「絵に描いたような欧州ジャズ、ピアノ・トリオ」なワケなんですけど、この人の場合、世代的にビル・エヴァンスやキース・ジャレットというより、いきなりエンリコ・ピエラヌンツィから直接的影響を受けているような感じがします。私の聴いたのは"Dal Vivo"というライブ盤ですが、ほとんがオリジナルで、ある種の美的感覚に裏打ちされた動的な感覚、敏捷さ、メロディを理知的に歌いあげていくあたりのセンスはいかにもそんな感じがしました。
ただ、ピエラヌンツィのような時に熱気に乗じてフリーがかった展開になるようなところや、時に耽美的ムードに耽溺しきってしまう危うさ(魅力)は、この人場合ほとんどないといってもよく、もう少しナイーブでオーソドックス叙情性があるのは、この人の若さというより、たぶん特性なんでしょう。
あと、いかにもヨーロッパ的なメランコリーを感じさせつつ、うまく構成されたあえていえば非常にプロポーションの良い曲を書く点と、汲めども尽きぬという感じで繰り出すフレージングの豊かさは彼独自の魅力というべきだと思います。このアルバムは、8分とか10分とかの比較的長い曲が多いのですが、曲良さとフレージングの豊かさでダレることなく、一気に弾き切っているあたりは、ミラバッシの実力のほどを感じさせますね。
ただし、アルバム全体を通して聴くと、時に氾ヨーロッパ的なジャズの典型に彼自身が埋もれてしまうところが散見するのもまた事実。これで、もうひとつ抜けきったような個性が感じられれば、満点なんでけどね。まっ、こっちももう未だ聴き込みが足りないので、しばらくしたらまた印象もかわってくるかもしれませんが....。
PS:とはいえ、「エヴァンスのモンタレーでのライブに匹敵する」って、賛辞はちょいとばかり大げさじゃないすかね(笑)。
で、この人もひとくちにいってしまえば、「絵に描いたような欧州ジャズ、ピアノ・トリオ」なワケなんですけど、この人の場合、世代的にビル・エヴァンスやキース・ジャレットというより、いきなりエンリコ・ピエラヌンツィから直接的影響を受けているような感じがします。私の聴いたのは"Dal Vivo"というライブ盤ですが、ほとんがオリジナルで、ある種の美的感覚に裏打ちされた動的な感覚、敏捷さ、メロディを理知的に歌いあげていくあたりのセンスはいかにもそんな感じがしました。
ただ、ピエラヌンツィのような時に熱気に乗じてフリーがかった展開になるようなところや、時に耽美的ムードに耽溺しきってしまう危うさ(魅力)は、この人場合ほとんどないといってもよく、もう少しナイーブでオーソドックス叙情性があるのは、この人の若さというより、たぶん特性なんでしょう。
あと、いかにもヨーロッパ的なメランコリーを感じさせつつ、うまく構成されたあえていえば非常にプロポーションの良い曲を書く点と、汲めども尽きぬという感じで繰り出すフレージングの豊かさは彼独自の魅力というべきだと思います。このアルバムは、8分とか10分とかの比較的長い曲が多いのですが、曲良さとフレージングの豊かさでダレることなく、一気に弾き切っているあたりは、ミラバッシの実力のほどを感じさせますね。
ただし、アルバム全体を通して聴くと、時に氾ヨーロッパ的なジャズの典型に彼自身が埋もれてしまうところが散見するのもまた事実。これで、もうひとつ抜けきったような個性が感じられれば、満点なんでけどね。まっ、こっちももう未だ聴き込みが足りないので、しばらくしたらまた印象もかわってくるかもしれませんが....。
PS:とはいえ、「エヴァンスのモンタレーでのライブに匹敵する」って、賛辞はちょいとばかり大げさじゃないすかね(笑)。